2018年度活動報告
本年度の活動内容
エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等, 食育
当校は、利根川下流域の稲作地帯で、近くに成田国際空港がある地域に位置し、農業、工業、商業の3つの学科をもつ専門高校として、「豊かな人間性を基盤とした職業教育の充実を図り,生徒一人一人の個性や能力を生かしながら、働く力を身に付けた持続可能な地域社会を支える職業人の育成」を学校教育目標としている。ESDを持続可能な社会を支える職業人を育成するための教育と捉え、ESDの実践を通して持続可能な地域社会を支える力の育成を目標とした。
具体的には、エコプロジェクト、農業後継者養成プロジェクト、地域貢献プロジェクトを柱に、①環境に係わる学習、②資源・エネルギーに係わる学習、③平和と人権に係わる学習、④国際理解に係わる学習、⑤地域貢献に係わる学習、⑥食育に係る学習を行った。
① 環境に係わる学習
② 資源・エネルギーに係る学習
③ 平和と人権に係る教育
④ 国際理解に係る学習
⑤地域貢献に係る学習
高度経済成長に伴う農業の後継者不足に対応するため、昭和43年に農業後継者育成高等学校の 指定を受け、寮が設置された。現在も農業後継者の育成に取り組んでいるが、少子高齢化により事態の深刻さは加速している。学校として、地域の活性化に貢献できることは何かを考え、ボランティア活動や地域イベントでの農産物販売などに積極的に取り組んでおり、地域からも期待される学校となりつつある。販売実習体験等を通し地域の課題を認識するとともに、地域への愛着心が育っている。
⑥寮教育を中心とした食育の推進
本校は県内唯一寄宿舎を設置する高校である。園芸科1年生は授業において農業についての知識と技能を習得することに加え、年間30泊の寮生活において全人的成長を図る。その中で、1日3回、専属栄養士と調理員が自校産の農産物を中心に調理した食事を味わうことを通じて、食の歓びを体感するとともに、他の生命をいただくことの意味について認識を深めている。また、毎食後、残飯量計測を実施することにより、貧困と飢餓に苦しむ人々に思いを馳せるとともに、恵まれた環境に暮らす自分たちが飢餓の解消に向けてどのような取り組みができるのかを考える契機としている。また、年間4回程度の外部講師を招いての講座を開催し、各国の食事情や我が国の伝統食についてなど食に関する幅広い知識を習得している。
来年度の活動計画
①園芸科、自動車科を中心とした「環境」と「資源エネルギー」教育及び「国際理解」教育を柱にESDに取り組んでいく。情報処理科では課題研究の中でのESDの実践について研究を進めていく。また、生徒会を中心に生徒の主体的な取り組みを図り、活動の評価方法についても検討をすすめていく。
②国際理解教育については海外校の受け入れだけでなく、県内農業高校全体で、海外への代表生徒派遣事業について検討していく。
③成田市には、ユネスコスクールが小学校で1校、中学校も1校あり、本校も入れて、成田ユネスコ協会を中心に3校が連携した活動について検討を進めていく。
④千葉県高等学校教育研究会ESD部会における生徒研修、成果発表及び教員研修について、千葉大学と連携を図りながら積極的に取り組んでいく。