2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, 食育, ジオパーク

本校は「豊かな心をもち,進んで学ぶ,健康でたくましい児童の育成」を教育目標に掲げ,ユネスコスクールの重点分野「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」について考える力の育成を目指した。その重点分野の達成に向けて4つの柱(環境・持続可能な生産と消費・福祉・持続可能なまちづくり)の実践を通して児童が自分たちの住む地域に対して主体的に考え,行動できる力をつけるための活動を行った。

(1)環境に関する取組

①セイタカアワダチソウの駆除活動(全校)

10/3(月),6年生(12名)は勝山北部中学校2学年(13名)と、1~5年生(51名)は5年生をリーダーとした6つの縦割り班に分かれ、校区内で繁茂しているセイタカアワダチソウの駆除を行った。この活動は毎年継続して行っており、繁茂している場所も減ってきているが,身近な自然環境が破壊されていることを認識し,地域の自然環境について改めて考えることができた。

②アメリカザリガニの駆除活動(5年生)

 5年生は、総合的な学習で環境学習に取り組んでいる。セイタカアワダチソウ以外の外来種駆除に取り組むことを企画し、6/9(木)、学校田近くの用水路に多くいるアメリカザリガニを駆除した。駆除したアメリカザリガニは、乾燥させた後、ひょうたんを栽培している畑に散布した。廃棄すれば焼却処分されるだけだが、畑に散布することで二酸化炭素の排出を抑えられ、かつ、追肥の効果も得られる。命の循環と化学肥料に頼らない自然に優しい農業について考えることができた。

 

(2)持続可能な生産と消費に関する取組

①米作り(5・6年生26名)

 学校田で本郷生産組合の協力を得て,5/26(木)に田植え,9/27(火)に稲刈りを行い,手作業による米作り作業を体験した。収穫した米は日頃お世話になっている方々に贈った。

 

 

 

 

②サツマイモ・ダイコン作り(1・2年生14名)

 5/12(木)に1・2年生がジャガイモの種芋を植え,10/12(水)に収穫した。収穫したさつまいもは1か月ほど乾燥させたのち、焼き芋にするなどして給食時に食べた。

農業体験を通し,児童は普段何気なく食べている食材が口に入るまでに多くの手間と時間がかかっていたことについて驚き,地産地消の良さと安全な食材について考えることができた。

 

 

(3)福祉に関する取組(4年生)

勝山市の社会福祉協議会の方を招いてお年寄との接し方について学んだり、シニア体験の補助具を身に付け、お年寄りが1人で行動することの大変さを疑似体験したりした。また,お年寄りとの交流会を企画し、お年寄りも手軽に参加できるニュースポーツ大会を運営した。

 

 

(4)持続可能なまちづくりに関する取組

「恐竜ひょうたん」作り(5年生)

 鹿谷町まちづくり協議会および地域の関連団体の協力を得て,5年生が5月~9月に鹿谷町特産のひょうたんを育てた。収穫後,ひょうたんの下処理を行い,10月に恐竜ひょうたんの置物作りを行った。完成後,鹿の子発表会で展示したり,公民館に展示したりした。地域の方から地域特産のひょうたん作りと恐竜ひょうたんの置物作りの指導を受けることで地域の方との絆を深め,恐竜ひょうたんが育つ鹿谷の地に愛着を持つことができた。

 

 

 

 

来年度の活動計画

来年度も引き続きESDをスクールプランに位置づけ,保護者や地域の方,関係機関の協力を得て4本柱(環境,持続可能な生産と消費,福祉,持続可能なまちづくり)を中心とした学習活動を各学年で行う予定である。環境は5年生の総合的な学習,持続可能な生産と消費は1・2年生の生活科を中心に,福祉は4年生の総合的な学習,持続可能なまちづくりは3・5・6年生の総合的な学習や社会科を中心に学習活動に取り組む。

各学年の活動については11月の鹿の子発表会で活動内容や成果を発表し合い,地域の良さや魅力を全校で共有し,下級生は次年度の活動の見通しを持つ場を設定する。併せて児童が自主的に取り組む態度を育み,次年度の活動の目標を持たせ,自ら体験することによって新たな発見があるようにしていきたい。