2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, その他の関連分野

当校は,「豊かな心を育み,自ら学び,たくましく生きる紫竹の子」を学校理念(※もしくは活動テーマ)として,ESDを目指す子ども像に迫るための一つの機会と捉え,ESDの実践を通して優しさや思いやり,主体的に学ぼうとする力の育成を目標とした。具体的には,環境問題や食育,伝統文化を柱に,①環境に係わる活動,②食育に係わる教育,③伝統文化に係わる学習を行った。
①環境に係わる活動
 「環境」については,5年生での総合的な学習の時間を中心に取り組んでいる。身近な環境問題を調べることから,自分たちにできるエコの活動を考え,それを世界や地球レベルでの環境問題へと広げて学習を進めることができた。最後には,地域での「エコフェスタ」において学習してきたことをグループごとに発表し,自分たちの考えを発信することができた。
②食育に係わる教育
 家庭科や土曜学習において「出汁の学習」や「和菓子作り」の学習を行った。5年生の家庭科の「出汁の学習」では,出汁がある場合とない場合,いろいろな材料を使った出汁の違いなどを確かめながら学習を進め,出汁の大切さや,おいしい出汁を作るいろいろな方法を学んでいた。土曜学習での「和菓子作り」では,和菓子職人の皆さんを講師に招き,和菓子の歴史や和菓子の持つ文化にもふれながら,実際に和菓子作りを体験する。子どもたちは美しい和菓子を作るための方法を教えてもらいながら,技の難しさや,職人さんの技術の高さに気付き,最後には自分の作った和菓子をいただき,和菓子の繊細な甘みを味わう。
③伝統文化に係わる学習
 伝統文化については,6年生の総合的な学習の時間を中心に学習を進めている。6年生で「茶道」「華道」,5年生で「出汁づくり」などを体験し,調べたことを実際に確かめたり,更に学習したことを深めたりすることができた。また,土曜学習では「和菓子作り」や「書道」などの体験も行っており,日本の文化をいろいろな場面で触れることができている。また,3年生では地域の神社を調べたり,地域のゲストティーチャーから学んだりしている。学習を通して日本や地域の文化の良さを十分に味わい,そのことから日本やこの地域に親しみを深めることができた。

来年度の活動計画

総合的な学習の時間の大きなテーマとして,5年生では「環境」,6年生では「文化」を取り上げている。5年生の環境学習では,環境とそれに関わる問題について関心と感受性を持ち,自分たちの立場と役割を理解し,環境の保護改善に参加する意欲と問題解決のための技能などを身につけ,また適切な行動を起こすために,環境問題に関する責任と事態の危急性についての認識を深めることをねらいにしている。6年生の伝統文化の学習では,グローバル化の中で,自分とは異なる文化や歴史に立脚する人々との共存のため,自らの国や地域の伝統や文化についての理解を深め,尊重する態度を身に付けることをねらいにしている。総合的な学習の時間では,体験活動や作業的活動,互いの意見を深め合う活動など多様な学習形態を取り入れ,主体的に問題解決を図る学習を進めている。