2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉

本校は、「未来をつくる子どもたちとともに歩む~子どもたちを仲間・学び・社会とつなぐ教育の創造~」を学校教育目標に掲げており、ESDとの関連においてはこれまでも特に国際理解・多文化共生教育の視点を中核とし、加えてジェンダー平等・男女共生においても本校の様々な教育活動に統合・一貫するものと捉えている。
ESDの実践を通して、子どもたちが自分事として身近な課題について考え取組もうとする態度の育成をめざしてきた。
具体的には、
(1)人権教育のテーマでもある国際理解・多文化共生教育、多様性教育
(2)様々な持ち味を持った子どもたちがともに協力しながら進める活動・行事の実施
(3)特別の教科道徳や総合的な学習をはじめ、全ての教育活動を通じてちがいを認め合い分かり合う心情を育む学習
(4)外国語体験活動の授業研究を通して、主として英語での表現に親しむとともに、外国の文化等について触れる。
の主として4点の実践・授業づくりにより、ESDの理念に基づく取組みを進めてきた。

〇人権教育に係わる取組み
「自分の人権を守り、他者の人権を守るために実践・行動できる子どもを育てる」を目標に、人権尊重・人間尊重の精神を大切にし、行動できる子ども、とともに差別に気づき許さず、差別をなくす子どもをめざしてきた。その中で、特に今年度はジェンダー平等について焦点化し、特別の教科道徳や総合的な学習等の実践を通して、子どもたちの発達段階に応じた授業づくりをすすめてきた。ありのままのお互いを受け止め、理解し、共に進んでいこうとする集団をめざすとともに、一人ひとりが自らの生き方や立場と向き合い、他者と豊かに関わるための力を身に付けさせたいと願い、同時に私たち指導者自身の意識や認識も深める学びを積んできた。また部落問題学習や支援教育のあり方にも意識を向け、多様な人権課題に向き合うことができた今年度であった。

〇教科教育等に係わる活動
今年度は相手意識を持って互いに尊重し合いながら主体的・対話的な学びを深める子どもの育成をめざした。「教材・他者・自分 の3つの視点それぞれと対話する中で、考えを広げ深めよう」を研究テーマとし、特に国語科において積極的に校内研修・研究授業・事後検討会を通して、読み取る力、考えを深める力、伝える力をどう高めるのか研究を深めてきた。加えて、今年度特に6年生は教科横断的な取組みとしてSDGsの17項目について学び、知ったことに対して今の自分にできることや今後の課題意識を持ち、学習したことを様々なプレゼンの手法で学習発表会での発表につなげることができた。

来年度の活動計画

次年度も概ねこれまでの実践や取組みをふまえ、課題を整理しながら研究を進めていきたいと考えている。
特に、国語科における教科研究は今年度久しぶりに設定したことから、引き続き新学習指導要領に基づき、新たな切り口から様々な領域・単元の取組みを蓄積していきたい。どういう学習の場面で、どのように何と(だれと)向き合わせることが大切なのか、主体的・対話的で深い学びの視点から学習過程の改善を図っていきたい。
今後もESD教育の理念を学校教育活動全体において意識し、子どもたちが自分の人権を守ると同時に他者の人権を守り、お互いの持ち味を認め合いながら自尊感情・自己肯定感を高めていく取組みにつなげていきたい。