2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 国際理解

当校は、「地域の環境を起点・帰点とした学習を展開する中で人と関わりながら、自分の課題を見つけ調べることから見方・考え方を深め、生き方を考えることができる」ことをESDの実践を通して目指してきた。具体的には、①環境に関わる学習、②自然に関わる体験活動、③社会に関わる学習を行った。
①環境に関わる学習(6年生の活動)では、「海とともに生きる」というテーマのもと、学習を行った。7月に行われた海での活動がある宿泊体験学習を前にして、能登里海教育研究所の研究員の方に講演していただき、プラスチックゴミが海洋を汚染している現状を知ることができた。また、自分の関心に沿って詳しく調べることができた。宿泊体験学習では、海に親しみ、海の素晴らしさを思いっきり体験し、これからも海を大切に思う気持ちを育むことができた。また、大型カヌーの体験をした海辺にたくさんの海洋ゴミが散乱していることを目にして、子どもたちは自発的にゴミ拾いをしてくれた。この学習を通して、子どもたちは、自らと海との共生の方法を考え、「海を守っていきたい」という気持ちを強く持つことができた。
②自然に関わる体験活動では、全学年の児童一人一人が、加賀野菜である「さつまいも」を学級農園に植え、育てる活動を行った。大切に育てたさつまいもは、調理しておいしくいただいた。
③社会に関わる学習(4年生の活動)では、地域を流れる用水について、地域の方を招いて学習を行った。学校園のサツマイモ畑にやっている水のルーツを探るために、地域の詳しい方にお願いしたところ、熱心に調査をし、くわしい地図を届けてくださった。地図をたどったところ、七カ用水の富樫用水が由来であるとわかり、そこからさらに七カ用水や手取川と自分たちの地域とのつながりについて考えることができた。身近な水が、白山の恵みと先人たちの知恵や努力によってもたらされたものであと知ることができた。
 金沢がもつ様々な伝統文化や豊かな自然に触れ、金沢がもっている多様な素材や人材を活用しながら金沢について学び、考え、かかわり、広めることを通して、金沢のまちに愛着をもつことができた。

来年度の活動計画

 来年度は指導要領の改訂による時数の増加に伴い、今一度各学年の発達段階に応じた学習になっているか、系統性を持った学習を行えるように教育課程の見直しを行う。また、引き続き地域に根ざした「金沢ふるさと学習」を教育課程に取り入れ、地域の人達との関わりや体験活動等を通して、子どもたちが自分たちのふるさとに興味・関心をもてるようにしていく。そして、学習の成果を地域の方や異学年、保護者の方に発表することも積極的に行っていきたい。