• せいがくいんしょうがっこう
  • 聖学院小学校 〔キャンディデート校〕

  • Seigakuin Primary School
  • 種別, 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, エコパーク, ジオパーク, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒114-8574 東京都北区中里3-13-1
電話番号 03-3917-1555
ホームページ https://primary.seigakuin.ed.jp/
加盟年 -

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, 食育

SDGsプロジェクト2022「環境エコ」Report
2023年3月23日(木)~3月24日(金)

学校法人聖学院では2020年度から聖学院小学校、女子聖学院中高、聖学院中高の駒込3校で連携して教育を研究し、推進しており、その一つにESD・SDGs教育があります。中高生の男女合同の課外活動としてSDGsプロジェクトを設置し、そこに参加した有志の生徒たちがプロジェクト活動を企画運営します。活動期間は1年間とし、小学生・中高生向けのSDGsデー(SDGsのイベント)の開催と、学内外のステークホルダーへの発表がゴールとなります。2022年3月は「防災エコ」をテーマとし、2023年3月は「環境エコ」をテーマとして取り組みました。
https://sites.google.com/view/seig-eddc/SDGs_PJ2022


●SDGsプロジェクト(中高生が企画、小学生向けにSDGsイベントを開催)
SDGsプロジェクトは、8つのチームに分かれて、資源・環境面での課題を数値化し、啓蒙する活動を行いました。いずれも中高生が企画し、「コンポスト」「フードロス削減」「学校菜園」「PETボトル削減」「プラゴミ削減」「再生可能エネルギー」「消費電力削減」「無添加石けん」について取り組みました。最終的にはそれらの企画が連動し、新しい活動の流れを生み出し始めています。

◆フードロス削減
食べられるのに様々な事情で捨てられてしまっているフードロスのことを知ってもらうプロジェクトです。聖学院SDGsデーにおいては、野菜の皮など、普段捨てられてしまう食材を使い、いかに美味しい料理が作れるかというクッキングバトルを行いました。身近なフードロスを楽しく削減するのが目的です。また、皆でフードパントリー(※)のボランティアに参加しています。今後はどうしても使えない食材をコンポストに活用することが予定されています。
※家庭で余った食品や規格外野菜などを集めるフードバンクから食材の提供を受け、貧困で食べることに困っている子育て世帯に食品を配付する活動。フードロス削減と貧困の課題解決に貢献する活動です。

◆コンポスト
コンポストとは生ゴミから作る堆肥のことです。生ゴミの焼却にはとても大きなエネルギーを使い、かつそれによって大量のCO₂も発生します。生ゴミを減らし、温暖化抑制を目指したのがこのチームです。学校の食堂や購買部から生ゴミを回収し、コンポストバッグに入れて堆肥を作り、その量を計測することでCO₂をどれくらい削減できたか計測しています。また、コンポストでできた堆肥を使い、植物を育て始めており、菜園チームと連携しています。

◆学校菜園
聖学院中高の屋上で、こかぶやローズマリーなどの栽培を行い、植物の光合成の力を使ってCO₂削減をはかる他、菜園を通してコミュニティを形成することを重視しているのが学校菜園チームです。聖学院SDGsデーにおいては、PETボトルを使ったプランター作りを小学生に体験してもらいました。土はコンポストチームから提供されています。また学校菜園で作った作物はフードロスチームへ提供することも予定されています。

◆PETボトル削減/プラゴミ削減
PETボトルを削減するため、聖学院中高のチームは学校に働きかけ、学内に給水機を設置しました。ウォーターサーバーによりPETボトルの購入量を減らすことが目的です。実際に効果があり、今後は設置台数を増やすことを目指しています。また聖学院SDGsデーでは双六で止まったマスに給水機を立て点数を競うゲームを開催し、啓蒙活動につなげました。給水機の電力は再生可能エネルギーチームの太陽光パネルで補われています。女子聖学院中高のチームはプラスチック容器やかさ袋のゴミ削減に取り組みました。

◆再生可能エネルギー
日本は電力消費量が多いにも関わらずエネルギー自給率は12%ととても低いという問題を抱えています。この課題を解決する方法として電力会社に頼らず個人で電気を作るオフグリッドというものがあります。オフグリッドと発電によるCO₂削減を目指すのが再生可能エネルギーチームです。実際に太陽光パネルを設置して発電したり聖学院SDGsデーにおいては、小学生に対してクイズ形式で発電やエネルギーのことを知ってもらったり、レゴを使って自分なりのオフグリッドを考えてもらう機会を作りました。

◆消費電力量削減
電気の約7割が石油、石炭など化石燃料を燃やす火力発電で作られています。化石燃料の燃焼はCO₂排出につながります。電力の消費を抑え、CO₂削減を目指すのがこのチームの目標です。一定期間、特定のクラスのエアコンの設定温度を緩和し、窓側の電気を消してどれくらい効果があるかのデータをとりました。また節電がSDGsとどうつながっているのか理解度が低い実情を知り、啓蒙活動を行いました。今後はさらなる消費電力削減を模索する予定です。

◆無添加石けん
石けんの製造にはパーム油が使われていて、そのため大量の椰子の木が伐採されています。これにより地球温暖化、生物多様性損失などが起こっています。その啓蒙と、RSPO(※)認証を受けたパーム油、使用済み油を使った石けんを推奨するのがこのチームの目標です。取り組みの一環として使用済み油を使った無添加石けんを作り、実際に学校の一部のトイレ等に設置しました。創立記念祭では、小学生を対象に、無添加石けんクイズ大会を行いました。
※RSPO:持続可能なパーム油のための円卓会議

 

●聖学院SDGsデー 3月23日・24日
聖学院教育デザイン開発センターは世界気象デーである3月23日を聖学院SDGsデーと定め、SDGsをめざす活動を実施することにしました。2022年度は「環境エコ」に関するワークショップを実施しました。SDGsプロジェクトの「学校菜園」「再生可能エネルギー」「PETボトル削減」「フードロス」チームを中心に、聖学院小学校の児童、聖学院中高、女子聖学院中高の生徒を対象としてワークショップを実施しました。


●教育デザイン開発センター
2020年1月よりスタートした「教育デザインプロジェクト」は、聖学院教育憲章の実現に向けて、駒込キャンパス3校(聖学院小学校、女子聖学院中高、聖学院中高)の教育活動を共有化することを目的として設置されました。6回の会議を経て、小中高12年間を通じた「ESD・SDGs教育」「英語・グローバル教育」「ICT活用教育」を柱にすることが決まりました。2021年度より教育デザイン開発センターを立ち上げ、それぞれの教育をユニットに分けて3校の教員と法人事務局でメンバーを構成し、教育シナジーを生むための検討が進められました。

来年度の活動計画

●2024年3月22日 聖学院SDGsデーの実施(3回目)
・菜園・コンポストチーム 「ペットボトルプランターづくり」
・無添加石けんチーム   「こねこね石けんづくり・石けんクイズ大会」
・プラごみチーム     「海洋プラごみカードゲーム」
・フードロスチーム    「聖学院フードパントリー」
※3月25日 SDGsプロジェクト発表会(聖学院中高にて)を実施いたします

●2024年度の計画
○聖学院SDGsポイント(仮)を開発し、児童・生徒達のSDGs貢献度を可視化します。
○駒込3校(聖学院小学校・聖学院中高・女子聖学院中高)のSDGs教育マップを進化させます。これまで取り組んできた「環境・資源活用」「防災」を中心としたSDGsデーの取り組みだけでなく、「沖縄から平和を考える」「花の日における地域交流」「米作り」などの授業や学校行事の連携を研究していく予定です。

過去の活動報告