2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉

 本校では、「自立」と「共生」を教育目標の柱とし、「持続可能な明日の社会をつくる人間」を育てるために、互いを思いやり、互いに協力して取り組む学習及び集団活動、地球環境を大切にする活動を工夫し、実践した。
① 1年生活科「なかよしいっぱい」
生活科では、身近な人・物・自然との関わりを大切にした活動に取り組んだ。「がっこうたんけん」では、グループ毎に興味のある教室や場所に繰り返し出かけ、発見したことを基にクイズを作った。学級内で学校クイズ大会を開いたことで、自分たちの学校に愛着をもち、小学校生活に慣れ親しむきっかけとなった。「あそびにいこうよ」では、中庭のドングリや落ち葉を拾い、けん玉やマラカス等のおもちゃを作って楽しんだ。その後、友達と一緒に遊ぶために、お店屋さんを開く準備を協力して行ったり、作り方や遊び方を教え合ったりと、学級内の友達との関わりを深めることができた。
② 2年生活科「なかよしの輪を広げよう」
生活科では、これまでの学年の友達との関わりから、支援学校の友達や1年生へと、関わりを広げた。支援学校の友達とは、互いの学校に出向き交流を深めた。玉入れや七夕短冊作り等の活動を一緒にする中で、励ましの言葉を掛けたり、共に喜んだりして、親しみの気持ちが生まれた。活動の終わりには、いつまでも手を振って友達を見送るなど、別れを惜しんだ。「1年生となかよし」では、手作りおもちゃで遊ぶ会に1年生を招待した。遊び方を説明したり、遊びの補助をしたりするなど、1年生が楽しく遊ぶことができるように考えて活動した。この活動を通して、1年生に思いやりの気持ちをもって接し、上級生としての自覚が高まった。いろいろな友達との交わりを通して、「なかよしの輪」を広げることができた。
③ 3年総合的な学習の時間「成美のステキ、新発見!」
地域に伝わっているもの、地域の人に大事にされているものを発見しようをテーマに、学習に取り組んだ。「知りたい、調べたい」という子供たちの気持ちを大事にして、全員で見学に行ったり、放課後に数人で出かけたりして、インタビューを中心とした調査活動を続けた。何度も地域に出かけるうちに、校区には「ステキ」がたくさんあることを発見し、「ステキ」には伝えてきた人たちの思いや地域への愛情がこもっていることを実感することができた。3学期には、集めた情報を整理し、一人一人がポスターにまとめ、友達や家族に伝える。
④ 4年総合的な学習の時間「環境プロジェクト」
環境プロジェクトと題して、1組は学校花壇、2組は学校の樹木をテーマに活動を進めた。1組は、学校の花壇でお世話になった地域の人を招いて集会を開いて感謝の気持ちを表した。また、手作りの花入れに花壇の花を生け、学校内に飾った。さらに、近隣の保育園の年長児に、花壇の世話の仕方やきれいに花を咲かせるこつを伝えた。2組は校内の木々を調べる活動を行った。一人一人が校内にある樹木の中から「マイツリー」を選び、その変化を観察した。また、子供たちでクイズラリーを企画し、全校に学校の樹木のよさを広めた。木々との触れ合いを通して、子供たちは他教科でも自然と人との関わりについて考ようとする意識が高まった。このように、身近な自然環境に関わりながら、自分たちにできることに進んで取り組むことができた。
⑤ 5年総合的な学習の時間「ものづくりの町高岡伝え隊」
ものづくり・デザイン科の学習と総合的な学習の時間の学習を関連付け、体験活動と調べ学習を交えながら学習を進めた。1学期は、実際に錫の小物入れ作りを体験し、伝統工芸士の方から話を聞いたり、伝統文化や産業について関心のある内容を調べたりした。実際に施設を見学したり、図書室の本を利用したりすることを通して、高岡の伝統を受け継いでいきたいとの思いを強くもった。
⑥ 6年「心の花を満開に~みんなが幸せに生きるまち~」
総合的な学習の時間には、「みんなが幸せに生きるまちづくりを考えよう」と学習に取り組んだ。町のユニバーサルデザイン探しに始まり、「認知症サポーター養成講座」や地域の「いきいきサロン」への参加、学習発表会での募金の活動、地域の高齢者介護施設訪問等の活動を重ね、子供たちは「他のために、自分たちにはどんなことができるだろう」と、主体的に活動しようとする意識と実践力を高めていった。

来年度の活動計画

・各教科・領域等を関連付けて、全教育活動を通してESDを推進する。
・各学年毎にテーマを決め、ESDカレンダーを作成し、年間を通して実践する。
・地域の「人・こと・もの」との関わりを大切にし、自分の生き方を考えながら、自分にできることを実践する学習活動を展開する。
・「ESDの視点に立った学習指導で重視する7つの能力・態度」を意識し、教職員の共通の基に取り組む。