2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等

本校では、「自立」と「共生」を教育目標の柱とし、「持続可能な明日の社会をつくる人間」を育てるために、互いを思いやり、互いに協力して取り組む学習及び集団活動、地球環境を大切にする活動、学習のユニバーサルデザイン等を工夫し、実践した。

 

1年生 生活科「かぞく みんな えがお ありがとう大さくせん」

生活科では、家族に日頃の感謝を伝えようと、家の仕事に挑戦した。自分が決めた仕事を毎日続け、授業では仕事別のグループで感想を伝え合った。大変だったことを話し合い、解決策を考えたり、喜びを共有したことで、友達とスキルアップしようという意欲を高めた。終末では、家族からの手紙を読み、家族のために役立てたという実感を得たことで、これからも家の仕事を続けようとする気持ちをもつことができた。

 

2年生 生活科「わたしたちのやさいばたけ」

昨年度、あさがおを育てた経験を土台として、「今年は野菜を栽培してみよう。おいしい野菜ができるといいな」という願いをもち学習を進めた。みんなで話し合い、強風対策として支柱を立てたり、虫除けとしてマリーゴールドの花を撒いたりするなど、栽培の工夫を重ねた。ようやく実った実を鳥に落とされたときには、かかし作戦、光反射作戦、CDぶら下げ作戦と、次々に作戦を練って実行した。困難なことが起こったことで、子供たちは問題を自分事として捉え、協力して解決に向かっていった。この学習は、「身近な環境に進んで働きかけようとする態度」「目当てに向かって仲間と協力して取り組む力」が育まれる機会となった。

 

3年生 総合的な学習の時間「成美のステキを見付けよう~自然編~」

学校の自然環境をテーマに、学習に取り組んだ。「知りたい、調べたい」という子供たちの気持ちを大事にして、一人一人が課題を設定し、調査活動を続けた。毎日観察し続けることで、学校にはそれまでに気が付かなかった「ステキ」な自然がたくさんあることを発見した。地域の人や先生、家族へのインタビューを通し、この自然は多くの人たちにつくられ、守られてきたことに気付き、学校への愛情が深まった。2学期の最後には、分かったことを報告文にまとめ、家族や友達に伝えることができた。

 

4年生 総合的な学習の時間「成美環境プロジェクト」

環境プロジェクトと題して、一人一人が関心をもった環境テーマについて取り組んだ。地球温暖化や絶滅危惧種、海洋ゴミ等の問題について、各自が調べ、考えたことを交流しながら問題意識を高めていった。特に温室効果ガスを削減するために、自分たちにできる取組を話し合い、「環境チャレンジ」として学年で取り組んだ。また、自分たちの取組について伝え、周りの人たちにも環境への意識を高めてもらうために、地域の方や他学年の児童に向けて、全校集会で発表を行った。学習を通して、身近なことから始めることの大切さを実感する様子がみられた。

5年生 総合的な学習の時間「ものづくりの町 高岡~のこそう未来へ ぼくらのまちを~」

ものづくり・デザイン科の授業と総合的な学習を関連付け、学習を進めた。地域に伝わる文化や伝統工芸品とそれを支える技術だけでなく、継承する人やその想いに着目しながら調べ学習を行った。美術館へ見学に行き、実際に作品を見たり、作者の思いを聞いたりすることで、高岡市の伝統文化の素晴らしさを改めて実感し、未来に残していきたいという思いを強くもった。

 

6年 総合的な学習の時間「心の花満開プロジェクト~自分たちにできること~」

防災をテーマに、通学路の安全、火災、地震、台風等、各自の興味・関心を基にグループを結成し、その原因や対策について学習した。校区の安全マップ作り、避難訓練後の防災会議の開催、地域の避難場所の確認や非常用持ち出し袋のリスト作り等、防災の観点から、自分たちにできることについて真剣に考え、積極的に調べたりまとめたりすることができた。また、他学年への発表や公民館での展示等、多くの人に発信することで、実践意欲を高めることができた。互いを思いやり、みんなで命を守っていこうとすることの大切さについて改めて確認することにもつながった。

来年度の活動計画

・各教科・領域等を関連付けて、全教育活動を通してESDを推進する。

・地域の「人・こと・もの」との関わりを大切にし、自分の生き方を考えながら、自分にできることを実践する学習活動を展開する。

・「ESDの視点に立った学習指導で重視する7つの能力・態度」の育成に向けて、学習のユニバーサルデザイン化と特別支援教育の推進を図る。

・「ESDの視点に立った学習指導で重視する7つの能力・態度」を基に、教職員の意識の共有に取り組む。