2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 人権

本校では、ESDを各教科・領域における基本理念として、ESDの実践を通して、身近に起きている出来事を他人事としてとらえるのではなく、自分事としてとらえ、今何ができるのか、何をしなければならないのかというような実践力の育成を行ってきた。
そこで、活動分野を人権・環境を柱として、1 平和に係わる活動 2 環境に係わる学習、3 文化遺産の継承に係わる活動について、コロナ禍の中でも活動の場を広げ、以下の実践を行った。

1 平和に係わる活動
本校では、毎年7月を平和に関する学習月間として、各学年に応じて平和に関する学習を行っている。中で も、6年生については、本年度開館した「北九州市平和のまちミュージアム」を見学した。これらの学習を基に、全校児童で千羽鶴を製作し、6年生が修学旅行で訪れた「大刀洗平和記念館」において、献納した。また、平和集会を行い、代表児童による平和宣言を行った。平和への願いや思いを全校児童が一つになることができた。

2 環境に関わる活動
【ホタル飼育(ホタル環境委員会と全校児童)】
本校には、市内でも珍しいホタルの人工飼育を行える飼育舎と人工川がある。人工飼育については、35年以上続いている。これまで、その指導には、地域の有識者にお願いしていたが、昨年度引退され、本年度から日頃のお世話は、ホタル環境委員会の児童と教師が行うようになった。飼育は、試行錯誤の繰り返しであったが、ホタル飼育の難しさや生き物の命の尊さを改めて感じることのできる活動となった。
【動物飼育の環境学習(1,2年)】
近くにある「到津の森」動物園で、動物飼育の環境学習を行った。園の飼育員の方から、分かりやすく、それぞれの動物の特徴や飼育の際に特に気を付けていることを聞くとともに、動物の様子を観察することで、生き物の命を大切にすることの大切を知ることができた。

【エコタウンや平尾台での環境学習と地域での花植え活動(4年)】
4年生は、市内にある下水道浄化センターやエコタウンや平尾台での環境学習を行った。下水の浄化の仕組みや自然環境保護の学習を行った。また、地域の通学路にある花壇にチューリップの球根を地域の方と一緒に植えた。  北九州市や地域の方の環境を守り、整えている取組を知ることで、環境保全への取組が自分たちの生活を支えている一つであることを感じ取っていた。

【北九州市環境首都検定(6年生)】
毎年北九州市が行っている環境首都検定を6年生が受検している。持続可能な社会の構築のための人材づくりとして、環境を中心に問題が設定されており、ユネスコスクールの児童としての伝統と誇りを培う取組にもなっている。

3 文化遺産の尊重
【「小倉織」の体験(4年生)】
江戸時代から続く地域の伝統的な織物文化である「小倉織」を講師の先生を招いて、一人一人が実際に手織りをする体験を行った。縦糸と横糸を交互に織りながら、それぞれに小倉織の特徴である独特の縞模様が出来上がり、布を織る楽しさや出来上がりの素晴らしさを感じていた。小倉織についても、調べ学習を行い、地域に残る伝統的な文化を継承していくことを大切に感じる心を醸成することができた。

来年度の活動計画

これまでの活動を引き続き実施しながら、ねらい、系統性の整理や新たな分野の開発を行っていく。

1 人権
〇 平和:全学年での平和に関する学習
〇 福祉:障害児者とのかかわりを通した体験活動、キャリア教育
〇 国際理解:異文化交流

2 環境
〇 ホタル飼育
〇 環境保護(地域、北九州市内など、身近な環境から地球の環境へ)

3 文化遺産の敬称
〇 地域の文化:世界遺産の見学や小倉織の体験活動