2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 食育

本校では、「夢を形にする 夢が形になる」を活動テーマとして、ESDを各教科・領域における基本理念として、ESDの実践を通して、身近に起きている出来事を他人事として捉えるのではなく、自分事として捉え、今何ができるのか、何をしなければならないのかというような実践力の育成を行ってきた。

活動分野の柱を環境・人権として、①国際理解に係わる活動、②環境に係わる学習、③平和に係わる活動を行った。しかしながら、新型コロナウイルス感染症のため、昨年度活動計画として予定していた活動のほとんどができない状況となった。

①国際理解に係わる活動

2019年ラグビーワールドカップが日本で開催され、北九州市がウェールズ代表のホストとなったことを契機に、当時本校では、北九州市の要請でウェールズラグビーチームのキャプテンをはじめ、選手の方との歓迎集会を全校児童で行った。そして、今年はその交流を継続する活動として、6年生児童が、北九州市の支援を受け、2020年11月に新型コロナウイルス感染症のためにロックダウンしたウェールズの人々を応援するビデオメッセージをyoutubeに掲載した。この活動により友に新型コロナウイルスと戦う、遠く離れた異国で暮らす人々との連帯感を醸成することができた。

②平和に関する学習

本校では、毎年6年生修学旅行で、平和に関する学習の一環として長崎原爆祈念館を訪問し、そこで平和集会を開き、代表児童による平和宣言を行っている。しかし、今年は、新型コロナウイルス感染症のため、宿泊を伴う学校行事ができず、長崎方面を訪問することができなかった。そこで、総合的な学習の時間等を活用して、全校児童で折り鶴を折り、できた千羽鶴を献鶴することにした。これにより、平和への願いや思いを全校児童が一つになることができた。

③環境にかんする学習

本校には、市内でも珍しいホタルの人工飼育を行える飼育舎と人工川がある。人工飼育については、35年以上続いている。その指導には、地域の有識者にお願いしており、日頃の世話は、ホタル環境委員会の児童が行っている。特に3年生の総合的な学習の時間に指導者をゲストティーチャーとして招聘し、ホタルに関する指導や子ども達からの質問に答えていただいている。また、ホタルの舞う時期には、ホタル観賞会を開催し、地域の方にも参加していただいている。これらを通して、自然の大切さや生き物の命の尊さなどの畏敬の念を醸成させることができている。

さらに、毎年北九州市が行っている環境首都検定を6年生が受検している。持続可能な社会の構築のための人材づくりとして、環境を中心に問題が設定されており、ユネスコスクールの児童としての伝統と誇りにもなっている。

 

来年度の活動計画

これまでも本校では、EDSの理念を捉え、総合的な学習の時間等にSDGsの視点を踏まえた教育課程を実施してきた。主に体験活動を通して人とのかかわりの中で、今自分を取り巻く出来事に、関心をもち、そこに潜む課題を自分なりに考え解決するための実践力の素地を身に付けられるようにしていきたい。活動の主な柱としては、コロナ禍での活動に制限があることも考えられるが、これまでと同様に人権、環境と考えている。

1.人権 ①福祉:生き方デザイン(4年)保育士体験(5年)

②文化多様性・国際理解:オリンピック、パラリンピックでのスポーツを通した交流

③平和:修学旅行での平和に関する学習(6年)

④国際理解:ICT機器を活用した異文化交流(5、6年)

2.環境 ①生物多様性:ホタル飼育(ホタル環境委員会、全学年)

②環境保護:環境アクティブ・ラーニング(4年)、農業体験(1、2年)