2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境

(1)学校の概要
 本校は熊谷市東部に位置し、田園が学校の周囲を取り巻く中、食品工場や新しい住宅が学校周辺には増えてきている。学校敷地内には「埼玉県の魚ムサシトミヨ」の繁殖活動を行うための「トミヨ池」があり、トミヨ池に注ぐ地下水が、「佐谷田川」へと流れ、植え込みの「佐谷田森」に沿って一年中流れている。休み時間には児童が遊ぶことができ、自然体験のできるよい遊び場となっている。このような自然に恵まれた環境のもとで、本校はESD(持続可能な開発のための教育)の視点に立った「ムサシトミヨの繁殖活動」を通して、「身近な環境問題に気づき、環境を守ろうとする心と態度の育成」を目標として活動している。

(2)ムサシトミヨの保護・繁殖活動

 現在ムサシトミヨは絶滅の危機にあり、環境省のレッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されている。昭和62年11月から、本校では環境保護の大切さを受け継ぎ、ムサシトミヨ繁殖委員会を中心に繁殖活動を行っている。

 本校には、ムサシトミヨの保護・繁殖活動を啓発するための「ぼくらにできること」(作詞・作曲 中村朋子校長)という本校オリジナルの歌曲があり、音楽の時間や朝の会などで歌い継いでいる。さらに平成27年度には、児童がムサシトミヨに愛着がもてるよう、本校独自のマスコットキャラクターも作成した。
2019年度の繁殖調査は、11月7日に行われた。今年度の調査結果は、繁殖数156匹で、昭和62年度からの累計では8102匹となった。

 また、2019年10月19日には、繁殖活動に対する日々の取り組みが認められ、熊谷東中学校・久下小学校とともに「埼玉・教育ふれあい賞」を受賞することができた。

来年度の活動計画

4月 ムサシトミヨ繁殖委員会の組織作り。

以降、委員会が中心となり、毎朝トミヨ池の環境測定、およびトミヨ池の清掃を実施。

6月 4年生「総合的な学習の時間」にてムサシトミヨ保護センターを訪問し、ムサシトミヨの生態について学習。

11月 ムサシトミヨ繁殖調査。元荒川への放流。

2月 ムサシトミヨ繁殖調査報告会での報告。