2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 健康, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、校訓である「自彊自律」「和敬禮節」を学校理念として、ESDを「持続可能な地域・社会の担い手となる、誠実で心身ともにたくましい人材の育成」と捉え、ESDの実践を通して、「協働する力」「他者の立場で考える力」「未来を見通す力」からなる「人間力」の育成を目標とした。

特に、「平和的社会の構築」をテーマとして、以下の活動に取り組んだ。

(1)平和学習

昨年度に引き続き、8月9日には、全学年生徒・職員を対象とした平和学習を行った。令和元年度から有志の生徒が「佐南ピースアンバサダー(平和大使)」として、平和学習を企画・運営を行っている。今年度は37名の生徒が立候補し、「Peace begins with our hearts」のテーマを決定し、長崎原爆や佐世保空襲についてのプレゼンテーションを行った。佐南ピースアンバサダーの生徒はもちろん、すべての生徒が当事者意識を持って平和について考えるよい機会となった。

また、2学年の修学旅行では福岡県大刀洗平和記念館を訪れ、当時の様子や特攻隊として出撃する人々の思いを知る機会を設けた。

(2)探究活動

総合的な探究の時間を通して、主に1・2年次に探究活動を行った。以下にその概要を示す。特に、生徒が社会(地球)の一員という当事者意識を持たせることを意識して活動した。

◎1年次:自分や社会について知る。

課題を解決するためには、社会に興味関心を持ち、現状を知る必要がある。そこで、地域やグローバルな場面で活躍されている方の講演会を実施した。また、総合的な探究の時間だけでなく、英語や現代社会の授業においてもSDGsを取り上げ、プレゼンテーションを行うなど教科横断的な学習を取り入れ、様々な角度から現代社会の課題について考えさせた。

◎2年次:課題の研究・共有

社会と関わりがある研究テーマを設定し、探究活動を行う。テーマ設定では、SDGsに関わるものとし、フィールドワークやアンケート、インタビュー、実験などを通して、自分なりの仮説を立て、現代社会の諸問題を解決するために必要な思考力をつける。また、他人と協働していくことで、他人を受容し、尊重する「人間力」も身につけることができる。さらに、発表会を通して研究を共有することで、新しい価値創造ができるものと確信している。

来年度の活動計画

次年度はさらに「探究学習の充実」を図っていく。「協働する力」「他者の立場で考える力」「未来を見通す力」を涵養していく。今年度は「総合的な探究の時間」の3か年計画の体系を整え、その計画に沿って活動した。この活動が適切なものであるかどうかを検証し、改善すべき点を改めることで、さらに魅力ある効果的な活動にしていく。また、教職員のESDやSDGsに関する理解を深め、取り組みの意義を共有し積極的に推進するために、SDGsのロゴマークの活用機会を増やすことや、ユネスコスクールについて学ぶ「ユネスコスクールガイダンス」の継続的な実施も引き続き実施していく。