2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

本校では,ふるさと岡山や三勲学区の“人・自然・文化”を題材とした学習に継続して取り組み,地域の環境問題や歴史や文化,国際理解などについて学習している。6年生になると,学区に隣接する岡山後楽園の能舞台で,日本の伝統文化であり,ユネスコの無形文化遺産に登録されている能楽の発表会を開催する。本年度で20年目を迎えるイベントであり,地域の文化財を守る意識とともに,伝統文化を継承する担い手を育てる機会となっている。このような学習を通して,ふるさとを誇りに思いふるさとを愛する心を育むとともに,自ら課題を見つけ,追求し,解決していこうとする主体的な思考力や判断力を養ってきている。

これらの学習を継続し発展させることで,「地域の文化を持続可能なものにするための担い手づくり」をテーマに三勲ESDプロジェクトとして実践していく。 

①  伝統文化に関する活動

第1学年「みんないっしょに」

「昔からの遊び」に挑戦し,地域の方に教えてもらいながら上手にできるようになった。さらに教えてもらった遊びを幼稚園児に優しく教えたいという思いをもち,教える場として「むかしあそびランド」を開いた。 

第6学年「能学習 伝統文化をさぐろう」

「ふるさと学習」のまとめに当たる第6学年では,学区に隣接する歴史ある岡山後楽園の能舞台で,日本の伝統文化である能の発表会を開催する能学習に取り組む。4~5月は能楽について調べ,6月から能楽師を講師に招き,実技を伴う「能学習」に取り組む。11月に岡山後楽園の能舞台で発表し。2月に学習のまとめを海外や地域,校内に向けて発信する。 

②  地域の文化財・環境に関する活動

第2学年「町をたんけん,大はっけん」

東山公園のまわりを地域の方と一緒に探検したり,グループでインタビューをしたりした。活動を通して,東山公園の周りだけでなく自分たちの家の周りにも素敵なものがあったり,素敵な人がいたりすることに気付き,友達に紹介していった。 

第3学年「三勲の宝物を探そう」

学区に数多くある史跡や文化財に足を運んで,学区内の「宝物」を見付ける目をもつようになり,お勧めの史跡や文化財をまとめたパンフレットを仕上げることができた。 

第4学年「『ふるさと三勲』を探そう」

学区の問題点を話し合う中で,地域にある地蔵川に蛍がもどってきたことについて興味をもち,どうしてきれいになったのかということについて調べた。調べたことを発信することで,自分たちの力で三勲学区をよくしていきたいという意欲が高まった。 

第5学年「地域・岡山のぼっけぇええとこ発見」

三勲小学校の戦争でのエピソードを聞き,地域の人の協力のもと三勲小学校が戦前から残っていることに気付く。ほかにも人の思いによって残されているものはないか調べていくという課題を設定し,様々な内容を調べていく。調べた内容を海外,校内などに発信することで,自分たちも大切に引き継いでいきたいという思いをもつ。 

③  国際理解に関する活動

全学年「オーストラリアの友達と交流しよう」

オーストラリアGroseView Public Schoolと,電子メールやTV会議システムを通じて,お互いの国のことや最近のニュースを紹介し合うなど交流を進めた。各学年でリコーダー演奏をしたり,日本の伝統文化を伝えたりするなどさまざまな内容での交流を行った。「もっと交流してみたい。」「オーストラリアの文化についても知りたい。」などという思いをもった。

来年度の活動計画

今年度はSDGsの達成のため,内容や計画の見直しを行った。3,11,17の分野に特化した内容になっていたが,今年度からは14のような環境についての取組を行うこととした。しかし内容が膨大であることや学年間での関連が図られていないことから活動できていない部分もあるため,来年度は内容の再度検討をしていく。また,前年度までと同様に,伝統文化に関する活動,地域の文化財・環境に関する活動,国際理解に関する活動を引き続き行っていく。国際理解に関しては,全学年でオーストラリアのGrose View Public Schoolとの交流を行っているが,他教科との関連を図り継続的に活動を行っていきたい。