2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 減災・防災

本校の取り組みを「過去・現在・未来という時間や時代、世代をつなぐ『たて糸』と、友達・教師・保護者・地域・もの・ことをつなぐ『よこ糸』で織りなす教育活動」と定め、テーマを「つなぐ~Hataori~」とした。またねらいを「心に残る授業・未来の自分や社会に生かせる学びの実現」とし、【友達の意見を聴きたい、自分の意見を伝えたいという思いをもって授業に取り組める子】【人とのつながりをたくさんつくるために、挨拶ができる子】【思い切って、自分の声や自分の思いを表現できる子】を目ざす子どもの姿とした。

具体的には①心に残る授業の実践、②あいさつ運動、SKE会議 を活動の柱に、ねらいに迫る教育活動に取り組んだ。(今年度はコロナ禍のため、③の取り組みである全校群読・合唱ができず、教室での練習にとどまっている。)

 

 心に残る授業の実践

「持続可能な社会づくりの担い手を育てる」というESDの視点を本校なりに上記のねらいと捉え、問題解決学習的な学習を行っている。

≪実践例≫ 「1年 生活科」

「げんきにそだってね ぼく・わたしのダンゴムシ」の学習では,身近な生き物にすすんで関わり、生命の大切さを感じてほしいという願いのもと実践を行った。飼育ケースで一人ずつダンゴムシを飼うことで愛着がわき、えさやすみかを工夫したり、休日も持ち帰ったりして大切に育てる姿が見られた。ダンゴムシは冬眠することを知り、「これからダンゴムシをどうしていくか」を考える授業では、「さみしいと思うから、ダンゴムシを家族のもとに帰してあげたい。」「自然にもどすと敵におそわれちゃうから、これからも大切に飼いたい。」とダンゴムシの気持ちになって真剣に話し合うことができた。

「伝えたい!聴きたい!」という思いを引き出した、子どもたちにとって心に残る授業となった。

≪実践例≫ 「4年 総合的な学習の時間」

環境をテーマとした「明日の地球(アース)を守れ!~さかエコレンジャー出動!」に取り組んだ。7月にレジ袋が有料化されたニュースを取り上げ、なぜ有料化されたのか調べる活動を通して、身近に使われているプラスチック製品がごみとなり地球環境を脅かしていること、それが遠い海で起きているのではなく、地域の川からもごみが海へ流れ着くことを知った。校区に流れる水無川の様子を見に行き、大量のごみを見て自分たちにできることを話し合った。「さかエコプロジェクト」として実際に水無川のごみ拾いをした結果から、校区の人に現状を知ってもらったり、エコバッグの使用を勧めたりする活動へと広がっていった。

② あいさつ運動・SKE会議

「目ざせあいさつ日本一」をスローガンに、児童会、特活部会が中心となって、挨拶ができる子の育成に取り組んでいる。コロナ禍のため、これまで行ってきたあいさつ盛り上げ隊の校門でのあいさつ運動は行えず、密にならない方法を考えて実践した。9つのマスに書かれた挨拶のめあてを達成すると、シールがもらえる「あいさつビンゴ」やハイタッチの代わりの「あいさつのポーズ」など、楽しみながら挨拶ができる取り組みを行ってきた。

また、心を育てる活動として「SKE会議」として、毎週木曜日の朝の活動「お話タイム」の中で、児童会で決めた全校統一の「あいさつ」をテーマとした話し合いを数回行っている。話し合いの板書を写真に撮り、2階渡り廊下に掲示して、各学級でどのような考えが出されているか、子どもも教師もわかるようにしている。これからも地道な取り組みを継続して行っていきたい。

来年度の活動計画

本年度の活動を継続発展していく。

○ 心に残る授業の実践

・ESDの視点で見直しを図った大単元表をもとに、各学年団一人ずつの全体研究授業を行う。その際、【心に残る授業をつくり、振り返るための5つの視点  ①追究意欲を持続する単元構想 ②五感を使う本物体験 ③やりたい!知りたい!という切実感のわく課題設定 ④伝えたい!聴きたい!という思いがあふれる話し合い活動 ⑤本時の教師支援 により、授業づくり・協議会を行い、問題解決的な学習の授業改善を図る。

○ あいさつ運動・SKE会議

・今年度同様、「あいさつ運動」と「SKE会議」の双方を充実させる。コロナ禍の収束とともに、「あいさつ盛り上げ隊」の活動を復活させ意識の高揚を図る。

○ 全校合唱・全校群読

・声を出すことを楽しめる場、全校で声やリズムを合わせることで一つの作品をつくっていく達成感を得られる場として継続していきたい。