2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校の今年度の取り組みを「過去・現在・未来という時間や時代、世代をつなぐ『たて糸』と、友達・教師・保護者・地域・もの・ことをつなぐ『よこ糸』で織りなす教育活動」と定め、テーマを「つなぐ~Hataori~」とした。またねらいを「心に残る授業・未来の自分や社会に生かせる学びの実現」とし、【友達の意見を聴きたい、自分の意見を伝えたいという思いをもって授業に取り組める子】【人とのつながりをたくさんつくるために、挨拶ができる子】【思い切って、自分の声や自分の思いを表現できる子】を目ざす子どもの姿とした。

 具体的には①心に残る授業の実践、②あいさつ運動、SKE会議③合唱・群読 を活動の柱に、ねらいに迫る教育活動に取り組んだ。

① 心に残る授業の実践

持続可能な社会づくりの担い手を育てる」というESDの視点を本校なりに上記のねらいと

捉え、そのために教職員どうしが授業改善に努めた。

 ≪実践例≫ 「1年 生活科」

「げんきにそだってね ぼく・わたしのダンゴムシ」の学習では,身近な生き物にすすんで関わり、生命の大切さを感じてほしいという願いのもと実践を行った。飼育ケースで一人ずつダンゴムシを飼うことで愛着がわき、えさやすみかを工夫したり、休日も持ち帰ったりして大切に育てる姿が見られた。ダンゴムシは冬眠することを知り、「これからダンゴムシをどうしていくか」を考える授業では、「さみしいと思うから、ダンゴムシを家族のもとに帰してあげたい。」「自然にもどすと敵におそわれちゃうから、これからも大切に飼いたい。」とダンゴムシの気持ちになって真剣に話し合うことができた。

「伝えたい!聴きたい!」という思いを引き出した、子どもたちにとって心に残る授業となった。

② あいさつ運動・SKE会議
「目ざせあいさつ日本一」をスローガンに、児童会、特活部会が中心となって、さまざまな方法で挨拶ができる子の育成に取り組んでいる。あいさつ盛り上げ隊を結集して自主的に校門に立つ「あいさつ運動」と、子どもたちの心を育てていく「SKE会議」を両輪として実践力を高めている。「SKE会議」とは、毎週木曜日の朝の活動「お話タイム」の中で、月に一度、全校統一のテーマで行う話し合い活動である。内容もテーマを挨拶に限定するのではなく、運営委員会の子どもたちが、日頃の学校の様子から課題を見つけ、話し合いのテーマを決めていく形をとっている。子どもたちが「学校を創っていくのは自分たちである」という意識を高める目的である。毎回、話し合いの板書を写真に撮り、全学級、2階渡り廊下に掲示し、各学級でどのような考えが出されているか、子どもも教師もわかるようにしている。

③ 全校合唱・全校群読
一昨年度のユネスコスクールの研究発表を機会に歩み始めたこの活動も、年数を重ねるごとに子どもたちが誇りをもって取り組める活動となってきている。各学級で朝の会や帰りの会で練習したものを持ち寄り、朝会や全校集会(SKE集会)で全校合唱・群読として全校でリズムを合わせたり、気持ちを合わせたりして一つの作品を創りあげてきた。

最初、大きな声を出すことや体を動かしてリズムをとることに抵抗のあった子も、次第に

声やリズムを合わせるおもしろさや、他学年とのかけあいの楽しさの魅力に引き込まれ、全身を使って思い切り表現できるようになってきている。特に群読については、今年度、リズムと勢いのある詩だけでなく、「いのち」という詩で、一つ一つの言葉の意味を大切にした群読にも取り組んだ。詩のイメージを気持ちをこめて言葉にするため、間のとり方が難しく、各連の出だしをそろえることに苦労した。しかし、思いのこもった750人の群読は、学習発表会等の場で披露した際、保護者・参観者を感動させる作品となった。

来年度の活動計画

本年度の活動を継続発展していく。

○ 心に残る授業の実践

 ・ESDの視点で見直しを図った大単元表をもとに、各学年団一人ずつの全体研究授業を行う。その際、【心に残る授業をつくり、振り返るための5つの視点  ①追究意欲を持続する単元構想 ②五感を使う本物体験 ③やりたい!知りたい!という切実感のわく課題設定 ④伝えたい!聴きたい!という思いがあふれる話し合い活動 ⑤本時の教師支援 により、授業づくり・協議会を行い、授業改善を図る。

○ あいさつ運動・SKE会議

 ・今年度同様、「SKE会議」と「あいさつ運動」の双方を充実させる。「あいさつ盛り上げ隊」の意識の高揚を図るとともに、今年度手付かずであった2階渡り廊下「スマイルロード」の充実を図る。

○ 全校合唱・全校群読

 ・声を出すことを楽しめる場、全校で声やリズムを合わせることで一つの作品をつくっていく達成感を得られる場として発展継続していく。