2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本校は、「共に生きる」を活動テーマとして、ESDを「人」「もの」「こと」との「かかわり」や「つながり」を尊重する子どもを育むことと捉えた。ESDの実践を通して、地域に主体的にかかわる力の育成を目標とした。

具体的には、環境の尊重、人間の尊重を柱に①、②自然にかかわる活動、③国際理解にかかわる学習を行った。

①自然に係わる活動Ⅰ【次郎柿栽培】

校区には、次郎柿の生産量日本一を誇る柿畑が広がっており、校区の自慢である。学校でも柿農家の方から木を借りて、JAの青年部の方の指導を受けながら全校児童が摘蕾、摘果、収穫などの作業を行っている。特に3年生は、総合的な学習で取り組み、郷土の宝「次郎柿」への愛着を深めている。柿農家の方からおいしい柿の栽培の仕方について学び、自分たちの柿に繰り返しかかわって大切に育てた。「西郷の柿のよさを広めたい」という願いをもった子どもたちは、市内の朝市に出向き、収穫した柿を販売する活動を行った。お客さんとの交流を通して柿の魅力を再認識し、柿は地域の自慢であり誇りであるとの思いを高めた。

②自然に係わる活動Ⅱ【吉祥山登山】

校区にある吉祥山(標高382m)登山に、毎年4年生が挑戦している。吉祥山は、古くから地域の人の生活に利用され親しまれてきた山で、豊かな自然が残されている。吉祥山の自然を守る会の方に吉祥山の自然について教えていただきながら登り、山頂で三河湾や奥三河の山々を眺めながらお弁当を食べた。下山途中西郷小の先輩が描いた「ポイ捨て禁止!山は怒ってるゾ!!」と書かれた看板をきれいにふき、自分たちも郷土の宝「吉祥山」を守っていこうという気持ちを新たにした。郷土の自然に囲まれて一日を過ごし、そのよさを体感することで、自然のすばらしさや守り続けることの大切さを学んだ。

③国際理解に係わる学習【青い目の人形「コネタ」の学習】

本校には、1927年に日米友好の親善大使として送られた青い目の人形が現存する。「コネタ」は、その愛らしさから子どもたちに人気である。毎年「コネタ集会」を開き、全校児童が参加している。「青い目の人形の歌」を歌ったり、6年生が総合的な学習で調べた「コネタ」の歴史についての発表を聞いたりして「コネタ」がアメリカからやってきた頃に思いを馳せている。また、戦争中も「コネタ」を守り続けた方の思いに共感し、「コネタ」の尊さを感じている。「コネタ」と関わってきた方々やその背景を学ぶことで、国籍や生活・文化が異なる人たちとも互いに尊重し合い、平和な社会をつくっていこうとする気持ちを高めていく。

来年度の活動計画

【5月】 自然にかかわる活動Ⅰ【ホタル観察会】

学芸員を講師に招き、児童・保護者の希望者が地域の自然のすばらしさや守っていくことの大切さを学ぶ。

【通年】 自然にかかわる活動Ⅱ【次郎柿栽培】

全校で摘蕾・摘果・収穫を行う。3年生が総合的な学習「西郷の宝―次郎柿―」で地域の柿農家の方に学ぶ。地域で柿栽培をする人の思いを知り、地域への愛着を深める。

【10月】 自然にかかわる活動Ⅲ【吉祥山登山】

4年生が総合的な学習「ふるさと西郷!自然探検」で登山をし、地域の自然のすばらしさや地域と自然とのかかわりを学び、守っていこうとする意欲を高める。

【1月】 国際理解にかかわる学習【コネタ集会】

6年生が総合的な学習「西郷の宝―コネタとともに―」でコネタの歴史について学び、全校児童に発表したりクイズを出したりする。姉妹校(ワパコネタ小学校)との作品交流をする。平和や友情の大切さを知り、国際社会の一員としての自覚をもつ。外国には、多種多様な文化や生活があることを知り、それを尊重することの大切さを学ぶ。