2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費

本園の取組み

本園は今年度、活動テーマとして、「菜の花プロジェクト」と「エコ参観」をユネスコスクールが重点的に取り組む ①環境教育、②世界遺産学習・無形文化遺産・地域の文化財、➂持続可能な生産と消費の3つの分野を通して、地域に誇りを持ち、思考力・判断力・表現力の育成を目標とした。

1 菜の花プロジェクト

2010年より「菜の花プロジェクト」として菜の花を育て、油を搾って世界遺産の寺院に奉納として使い、その時に出る油の搾りかすを畑の肥料とするような循環型社会について学んでいる。六条幼稚園の近くにある薬師寺や唐招提寺、ならまちにある元興寺の灯明の灯は、昔から菜の花の油を使っていることをお聞きし、子ども達が作った菜種油を灯明に使っていただくために奉納することで、歴史文化と自然、地域社会と子どもをつなぐことができると考えて取り組んでいる。このことを指導計画に位置づけ、地域やNPO、保護者の方々と協働して実施した。

(ねらい)

  1. 自分たちで作った油を薬師寺や唐招提寺、元興寺の灯明に使ってもらうことで、伝統を守り、受け継いできた奈良の人々の営みや心との重なりを感じる。
  2. 菜の花を見つめたり、触れたりする環境を準備し、毎日関わっているからこそ気付くことや、感じる思いを大切にする。
  3. 大人と園児たちの交流の中で、他者を受けとめたり、疑問を解決したりしながら活動を通して「受け継ぐ」事を体験する。

(年間の流れ)

5/8   幼稚園・薬師寺菜の花の刈り取り → 6/10 菜の花の種落し → 6/17 油搾り → 8/23 元興寺に油を奉納

→ 9/5 菜の花の種まき → 11/ 8 薬師寺に油を奉納・菜の花の移植 (5歳児) → 11/ 8 唐招提寺に油の奉納 (4歳児)

 

 

菜の花刈り取り                                                           
   菜の花の種落とし                                              油絞り

NPO『宙(おおぞら)塾(じゅく)』『New』の方々による油絞り 搾油機にかけると油とカスに分かれます。

 

 

 

 

 

油奉納

     唐招提寺 (4歳)                  薬師寺  (5歳)

 

元興寺 (代表園児)

 

菜の花を育て、油を搾り、世界遺産の寺院に菜種油を奉納し、灯明に使っていただく取り組みを継続し、循環型社会を実体験として学び、自分が住む地域に誇りを持ち、世界遺産を大切に守っていこうとすることで、歴史文化と自然、地域社会と子ども達がつながる学びを身につけました。

              

2   エコ参観

今年度は(株)武田環境や平城京ロータリークラブの方々の協力のもとごみ処理やリサイクルの方法について知り、
社会の一員として出来ることを考えました。また、エコキャップで助かる人がいることを知りました

1 平城京ロータリークラブの方々より、日頃より集めているボトルキャップ800個や20円でポリオワクチン一人分になり、世界の子ども達を救うことが出来る事を教わり、45Lの袋4つ分のエコキャップや園児や保護者が20円の寄付をして協力しました。60名以上の子ども達の命を救えます。ポリオ撲滅に協力し、世界の子ども達の命を救う事や24色の肌色クレヨンもいただき、世界にはいろんな肌の色の人が住んでいる事を知り、世界の子ども達の絵を描いて、作品展で展示しました。

 

2 ごみの分別ゲームを通してきちんと分別してごみを減らす事を知りました。また、ペットボトルを集めて、ペットボトルツリー(ツリーは武田環境様よりリース)のイルミネーションを作り、六条幼稚園創立50周年をお祝いをしました。

3 パッカー車に試乗させてもらい、車内外の仕組みを知りました。

来年度の活動計画

〇 『菜の花プロジェクト』を継続していく。

循環型社会について学び、菜種油を世界遺産の薬師寺や唐招提寺・元興寺に奉納し、灯明として使ってもらうことで地域について学ぶことにもつながる。また、身近な大人と園児たちの世代間交流の中で、一緒に感じたり、疑問を解決しようとしたりする中で「受け継ぐ」ということを体験し理解する。

○ 地域の文化財としての「大和のわらべうたで遊ぼう」

今年度はコロナの影響で触れ合い遊びができなかったが、来年は奈良県内のわらべ歌を通して伝統行事や遊び、歌などに触れる機会をもち、私達の先祖から受け継いできた目に見えない文化財を引き継いでいきたい。