2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、「学芸を修めて人類のために」を学校理念として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野※1を通して「知識を地域や地球規模の具体的な課題にあてはめ、創造的に考え行動する地球市民的視野を持ったリーダーの育成」を目標とした。

本校では地球市民教育として中1「自己探求」、中2「環境探究」、中3「歴史・平和探究」を学年単位で総合学習や宿泊研修などで実施している。高校からは自ら課題を発見し探究テーマを設定する「自由課題探求」を総合学習や課外授業で行い、各種コンテストや大会にチャレンジしている。それらの教育成果を生徒自身が発信する場を積極的に設けている。

大妻中野の探究活動および地球市民教育の成果発表の場が、文化祭「Global Arts Festival」と「グローバル教育発表会」である。2021年2月16日に実施された第8回グローバル教育発表会では、日本国際連合協会のサポートと元国連大使の赤阪清隆大使、元シンガポール全権大使の竹内春久大使を始め、本校を指導してくださっている大学の先生方の参観のもと行った。

2022年7月31日に創価大学で実施された『第3回ユネスコスクール関東ブロック大会』第2分科会「玉川大×大妻中野」の高大連携では、大妻中野の中高生と玉川大学の学生が以下の3チーム分かれて公開の場での議論および発表を行った。

社会問題チーム:ジェンダーに関する課題で特に男女格差の問題、性差別、LGBTQ等の性への固定観念に関する問題に私たちはどう対応すればよいのかについて深く掘り下げた。

国際問題チーム:喫緊の国際課題であるロシアによるウクライナ侵攻・危機を日本はどう受け止め、どのように対応すべきか、顕在化した国際連合のあり方なども含め議論した。

環境問題チーム:環境汚染・破壊への対応、リサイクル方法の確立、さらに視野を広げ、日本と海外の環境問題対応の意識の違いなども含め、課題を検討し、解決法を提案した。

2022年11月12日に本校を会場に開催された、日本学術振興会による科学研究費助成事業である「民主的文化を含む新しいグローバル市民教育の指標と教育モデルの構築 」(研究代表:松本 佳穂子東海大学教授)のシンポジウムでは、本校の中学生、高校生、卒業生が本校の探究活動やグローバル教育の成果について英語で発表を行った。

2022年12月18日にオンラインで開催された文部科学省・筑波大学主催「WWL・SGH全国高校生フォーラム」にて、本校で設定している教科 Global Issue Studies の代表生徒が出場。「SDGsが達成できなかった未来の世界 – 2070年 – 戦間期の終了」をテーマに、2020年代の世界がSDGsの達成を本気で最優先課題と考えなかったと仮定して、起こりうる未来を想定したストーリーを英語で発表し、全国の参加校生徒とディスカッションを行った。

※1【ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野】

①地球市民および平和と非暴力の文化

②持続可能な開発および持続可能なライフスタイル

③異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重

来年度の活動計画

□地球市民教育の学校全体の取り組みとして、総合学習を活用した学年テーマ別探究授業の継続実施(中1「自己探求」、中2「環境探究」、中3「歴史・平和探究」、高校「自由課題探求」)

□本校グローバルリーダーズコース設定教科「Global Issue Study」による、英語やフランス語を用いた課題探究活動の継続実施

□地球市民教育の成果発表の場としての「文化祭」「グローバル教育発表会」の継続実施

□カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、フランス、ドイツ、カナダ等への留学プログラムの実施による異文化学習の促進

□地球市民リーダーの育成を目標とした学年横断型探究課外授業「フロンティア・プロジェクト・チーム」、STEAM教育を先進的に行う課外授業「S-TEAM」の継続実施

□玉川大学、大妻女子大学、その他ユネスコスクールとの連携強化

□第4回ユネスコスクール関東ブロック大会(成蹊大学、玉川大学、東海大学、創価大学などの共催により実施予定)への参加、生徒発表とその成果の校内への普及

□第14回ユネスコスクール全国大会 / ESD 研究大会 ( 渋谷教育学園渋谷中学高等学校での開催)への参加とその成果の校内への一層の普及

□中野区長を囲んでの中野区タウンミーティングの実施と地域貢献活動の模索