2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費

本校は、「主体的に学び、協働して高め合う子どもの育成」を学校理念として、ESDを課題解決の活動と捉え、SDGsの理念も視野に入れながら、ESDに関する実践を通して主体的に社会に参画し、協働して課題解決に取り組むことを目標とした。

具体的には、総合的な学習の時間をはじめ、社会科や理科、生活科等の授業を通して、環境や国際理解、生産や消費などを柱に、①地域に係わる活動、②異文化理解に係わる活動、③環境に係わる学習等を行っている。

1 地域に係わる活動

総合的な学習の時間等を活用し、地域と関わり合いながら自己解決能力を育てる活動を行った。例えば、高学年では、熊や鹿などの野生動物とのかかわりについて学習し、野生動物と自然環境とのかかわりや人間の生産活動等との関連を通して、環境保全の大切さについて理解を深めるとともに、自分たちが地域の一員として、何ができるかを考え、実際に行動に移す学習を推進している。

また、低学年では生活科等の学習において、地域に出かけ、地域で働く人やお年寄りなどと繰り返し関わることで、身近な地域や人々への愛着をもつことができた。

こうした活動を6年間を通じて行うことで、地域を知り、地域と関わり、地域への誇りや愛着をもつことの大切さを学んでいる。

2 異文化理解に関する活動

児童が多様な人とかかわり、協働して高め合うことができるよう、北海道教育大学釧路校の協力の下、JICA(国際協力機構)の研修員に来校していただき、交流する機会を設定している。過去2年間は中南米6カ国の研修員が各国の国旗や民族衣装、楽器等を活用して自己紹介してもらうとともに、子どもたちは身ぶり手ぶりを交えながら、折り紙やけん玉、コマなど日本の遊びを紹介し、交流した。今年度はアジア・アフリカの英語圏の研修員が来校予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響で来校が中止となり、大変残念であった。

こうした活動を通して、互いを認め,広い視野をもって異文化を理解し共に生きていこうとする姿勢を育て、国際社会に生きる人間として望ましい能力や態度の育成に繋げて行きたい。

3 環境に係わる学習

委員会活動において、節電や節水、ゴミの分別など環境整備に関する活動を行っている。例えば、「環境にやさしいせっけん作り」や「保護者の協力を得た雑巾作り」など、清潔で綺麗な環境で学ぶ事を目指し、自分達でできることはないかを話し合いながら取り組んでいる。

また、中学年では行政機関と連携し、総合的な学習の時間において身近な森林と水の関係を調べ、森林の役割について考えるとともに、学校林にアカエゾマツの苗木を植樹する活動を行った。2020年度は、本校が開校130周年の節目に当たることから、全校児童での植樹活動も取り入れた。こうした活動を取り入れることで、学校林に足を踏み入れ、自分たちで苗木の成長を世話する活動を通して、森林の大切さを再認識するとともに、自分たちで地域の緑の豊かさを守っていく態度の育成に繋げて行きたい。

来年度の活動計画

総合的な学習の時間における全体計画を見直し、児童の発達の段階に応じた活動を昨年度同様行う。

また、小中9年間を見通した活動となるよう、校区の中学校との連携して指導計画の充実を図るとともに、地域の保育所とのかかわりについても意識していく。

さらに、地域とともにある学校づくりを目指したコミュニティースクールの活動の充実を通して、地域人材や地域素材の整理を行うとともに、行政機関等の積極的な連携を図る。