2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 食育

本校は「地域とともに心豊かな大崎っ子の育成を目指して~伝統の米づくり,野菜づくりを通して~」をテーマに,総合的な学習や各教科の時間を使って,ESD活動を進めている。ESD活動の実践を通して地域の方々や友達同士の「かかわる力」の育成を目標とし,実践を重ねている。各学年の発達段階に応じた実践を展開している。

具体的には環境,食育を柱に①環境にかかわる米づくりの活動②食育にかかわる野菜栽培の教育を行った。

① 環境に係わる米づくり活動

大崎小学校では,児童が1980年から38年間絶えることなく米作りを続けている。本年度からは,もち米から豊橋1号(女神のほほえみ)といううるち米に変更し,米作りに挑戦した。水田5畝弱の「大崎みのり農園」にPTAの方たちや地域ボランティア,老人クラブの方々の助けを借りて田植えをした。草取り,手ぐすはりを通して,10月には稲刈りだった。収穫した米は自分たちで味わったり,交流活動を続けている東北・気仙沼前浜地区への支援募金活動に充てたりした。今年の大崎フェスティバルの「ふれあい昼食会」では,もち米に交換して全校餅つきを実施した。つきたてのお餅で収穫を祝い,地域の方との交流を深めた。また,収穫した米を義援金として募金を行い,6年間続いている東日本大震災で被害を受けた気仙沼前浜地区の方へ寄付と「応援メッセージ」も送る。今後もESDの理念である「持続可能な活動」の実践を積み重ねていきたい。

② 食育に係わる教育

大崎小学校では地域の方から借りている畑「みのり農園」がある。全校体制で野菜づくりをしている。2年の生活科では,収穫した大根を使った「大崎たくあん」づくりを地域教育ボランティアから教えていただいている。秘伝の仕込み方をともに学びながら交流を重ね,子どもたちは,ふるさと大崎の一員であると実感している。そして自分たちが育てた野菜を収穫し味わうことで地産地消のよさを感じ,また,地域の方たちへの感謝の心を育てている。

来年度の活動計画

本年度と同様に地域との関わりを重視した「米づくり」や「野菜つくり」を継続していく予定である。そこから「自分たちにできることは何か」と問いかけ,大崎校区に目を向けさせたい。まず1つ目は,福祉教育である。大崎校区は大変高齢者が多い校区であり,そのため子どもたちは「地域の宝」として大切に扱われ,目をかけ,手をかけてもらってきた。そこで,いつもしてもらうばかりではなく,逆に自分たちが校区のために何ができるかを考えさせ,福祉に取り組みたい。2つ目は,防災教育である。海が校舎からも見える校区で南海トラフ地震の時には,大きな被害が予想される。その時に何ができるか,日ごろ気をつけておきたいことは何か大崎校区の一員としてできることを考え実践させていきたい。