2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費

本校は、2015年に国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発のための2030 アジェンダ(通称:2030 アジェンダ)」の観点をあらゆる教育活動に取り入れることを理念にしている。この2030アジェンダには、2016年から2030年までに達成すべき17個の環境や開発に関する国際目標Sustainable Development Goals(通称 SDGs)が記されている。具体的に本校で今年度実施したものは以下の通りである。

①授業での学び

本校の普通科のうち3つのコース(幼児教育コースとキャリア進学コースとスポーツコース)では昨年度まで学校設定科目として「グローバルスタディ」という科目を2年次に1単位開講していた。その科目でSDGsの 様々な目標に着目し、生徒たちのプレゼンテーションを多く取り入れる形での授業展開を行ない、世界市民としての土台作りを試みてきた。今年度からは、その「グローバルスタディ」の芽を様々な科目に展開する形で、外国語科や地歴公民科、保健体育科を中心とし、SDGs的な視点を大切にした授業を行なっている。

②物資による支援活動

生徒会執行部では長年継続的に、コンタクト空ケース、プルタブ、ペットボトルキャップの回収活動も行っている。身近なリサイクル活動に参加することによって、環境への関心を高めるきっかけともなっている。今年度は生徒の発信により、使い捨てカイロの回収により、水質改善にチャレンジする団体への協力活動、および福島県の高校と協力して、ユネスコの「世界寺子屋運動」への協力として書き損じハガキを集める活動にも3学期に挑戦する予定である。また、卒業生が自分たちの使ったグラウンドシューズを回収し、フィリピンへ届ける活動も、恒例の活動となったきている。日常の中からESDの観点に気付き、また世界の情勢を鑑みて行動を起こすことができる人材が育ってきていることの成果と捉えている。今年度はその長年の活動をユース環境活動大会で生徒が報告する機会もいただいた。小さな力を集めて、大きな目標を少しずつ実現していくことの大切さを生徒たち自身が気づき、発信していく場となった。

③ASPnet交流会への参加

ユネスコスクールの活動の一環として、ASPnetの交流会への参加を全3回行なった。異なる校種、職業の多くの人々との交流や、発表に刺激を受け、校内での活動のさらなる改善に目を向けるきっかけとなったと捉えている。

④台湾金陵女子高級中学との交流

全校生徒から希望者を募り、提携校である台湾金陵女子中学の生徒たちとオンラインでやり取りをし、その成果として、クリスマスカードをお互いに送り合う交流活動を行なった。国の異なる2つの高校で、互いの背景を認め合い、友好の気持ちを込めた作品をつくり上げることを目標とした。

来年度の活動計画

①「グローバルスタディ」の成果を各教科に発展的に融合させていく

昨年度まで実施していた学校設定科目「グローバルスタディ」がカリキュラム変更に伴い、設定を解消された。これまでの取り扱ってきた内容を各教科に発展的に融合できるようさらに工夫していく。

②海外研修(オーストラリア研修、台湾研修など)にもSDGsの観点を付与していく

海外研修の行き先は毎年の情勢も踏まえて流動的であるため、その年の行き先に合わせて適切なSDGsの観点を選択していく。

③生徒会を中心としたユネスコ活動を発展させる

本校は、生徒が主体的に学校自治を行うため、生徒会執行部を中心とした生徒会が組織されている。ユネスコスクール活動も、その生徒会活動の中に位置付けられている。生徒会執行部との連携を密にしながら、ユネスコスクール運営委員会のメンバーを広く募集し、学校を上げた取り組みにしていく。