2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解, 人権

 本校は、「日本の伝統文化を次世代に伝えること」を学校理念として、ESDを伝統文化と異文化理解の場と捉え、ESDの実践を通して国際社会に生きる日本人の力の育成を目標とした。 具体的には、神道教育、国際理解、人権教育を柱に、①日本の伝統文化に関わる学習、②国際理解に関わる学習、③人権に関わる学習、④防災に関わる学習を行った。

①伝統文化に関わる学習
  本校は、神道の授業や神道行事を通じて生徒が日本の伝統文化を学び、実践することを目指している。神道の授業では、日本古来の神道にまつわる歴史、文化、習俗を学び、日本の伝統文化の理解に努めた。また、校内の神社に参拝し、春秋には例祭に参加することにより伝統文化の実践に努めた。また、雅楽部、神楽部の活動を通じて、クラブ員だけでなく、全校生徒が雅楽や神楽といった日本の伝統文化に接している。

②国際理解に関わる学習
  今年度は、エンパワーメント・プログラム、海外語学研修、留学生の派遣と受け入れを通じて、生徒の国際理解を深めた。
 エンパワーメント・プログラムでは、本校生とアメリカ人の大学生でグループを作り、日米の学生生活や文化の違い等をテーマとしてディスカッションを行った。最終日には、参加生徒全員が自分の将来について英語でスピーチを行った。海外語学研修では、ニュージーランドで約3週間の英語学習とホームステイを行った。NZの文化、歴史、地理、日常生活等をテーマに現地の先生から英語を学び、校外の施設を訪問して体験学習を行った。また、NZの人々の家庭に滞在して、英語によるコミュニケーションの実践と生活体験を行った。留学生の受け入れに関しては、文部科学省のアジア高校生架け橋プロジェクトに参加し、10月から半年の予定でインドから留学生を受け入れている。アジアからの留学生受け入れは初めてなので、生徒がインドの文化や人々の暮らしに目を向けるよい機会となっている。このプラグラムによる交流は、留学生にとっても本校の生徒にとっても異文化理解に役立っている。

③人権に関わる学習
 NHKの人権番組「青い目茶色い目」のDVDを視聴して、ワークシートの設問に答えながら、「人権」とは何かを正しく認識し、身体の特徴により差別することなく、お互いに尊重し合い対等な関係を築くにはどうしたらよいかを意見交換を通して学んだ。

④防災に関わる学習
 今年は、近く起こるとされる南海トラフ地震に備えて、阪神淡路大震災、東日本大震災などの大規模な地震が被災地にどのような被害をもたらしたのかを生徒に認識させ、防災に向けてどのような教訓が得られるのか考えさせた。また、地震発生時に学校ではどのように対応したらよいのかを非難訓練を通じて体験させた。

来年度の活動計画

2020年度は、これまで実施してきた「日本の伝統文化に関わる学習」、「国際理解に関わる学習」、「人権に関わる学習」、「防災に関わる学習」を中心に活動を進めて行きたい。また、現在は他のユネスコスクールとの交流が不十分なので、他校との交流を進めるとともにネットワークの活動にも参加してESDの活動を促進して行きたい。