2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本学園は文部科学省より、平成17年度に「小中一貫校による人間力育成特区」、平成20年度には「教育課程特例校」の承認を受け、義務教育の9年間を一貫したカリキュラムに基づき、児童・生徒の「人間力の育成」を進めている。「国際コミュニケーション科」として新たな教科として設け、「国際理解・環境教育・日本伝統文化学習」を柱に「生きる力」を育成している。ESDを「9年間を通した特色ある教育活動の実践」と捉え、「将来、社会の一員として役割を果たすための必要な能力、態度を身に付けた児童・生徒の育成」を目標としている。企画・推進は、校内分掌員会のキャリア教育部が担い「学力向上・小中一貫教育の確立・キャリア教育の推進」を重点目標とし、①国際理解に係わる活動、②環境に係わる教育、③日本伝統文化に係わる学習を実践している。

①  国際理解に係わる教育

 公益財団法人国際理解支援協会からの協力をいただき、海外出身の日本の大学に通う留学生を講師に招き、国際理解に関わる授業を行った。留学生講師の講義の中で、「将来の夢」通訳・翻訳者となって母国と日本の懸け橋になりたい、今研究している日本の能をヨーロッパに普及させたいなど日本で学ぶ目的を理解した。さらに母国の場所、風土、文化なども紹介されたことや、母国語で簡単なコミュニケーションをとるなど国際理解を深めた。小学5年生、7、8年生(中学校1、2年生)では、TOKYO GLOBAL GATEWAYに行き、外国語活動に係る事前学習、外国語コミュニケーションによる教育を進めた。8年生は、7年生に対し、体験活動の様子を英語でプレゼンテーションを行った。
② 環境に係わる教育

 足立区環境部環境政策課からの紹介をいただき、NPO法人気象キャスターネットワークから気象予報士の講師を招き、「未来の地球と私たちのくらし」として環境教育に係る授業を行った。2100年未来天気予報や世界の気温の変化、温暖化の原因などをしり、今私たちに何ができるのかを考え、実践していくことを話し合い提案していき環境に関する態度の育成を図った。

 足立区環境部環境政策課が、足立区の小学校5年生に「夏休み子どもエコプロジェクト」として、家庭でできる電気節減に本学園も取り組み、今私たちに何ができるのかを考え実践した。

③ 日本伝統文化に係わる学習

本学園の学園祭の演目で、7年生(中学1年生)が琴や童謡・影絵を融合させ、日本の四季の移り変わりを演じる活動をした。

日本の伝統「百人一首」を本学園の全校児童生徒が学び、学年別などで大会を開催したり、歴史をわかりやすく学ぶため、クイズ形式にしたりするなど工夫し知識を深めた。

来年度の活動計画

1~9年生において、「幸せになるためには」という共通したテーマのもと下記の内容にて授業を実践する。児童生徒が主体的に課題を発見し、それに対する解決策を考える。児童生徒が課題解決について主体的に「説明する場面」をつくることで、「学力の向上」につなげることが出来るようにする。特に対話的な活動を入れることに児童生徒の深い学びを育てる。

1年生:自分にとって幸せについて

2年生:友達の幸せについて

3年生:家族の幸せについて

4年生:身近な地域に住む人との幸せについて

5年生:(自分たちや家族、地域の人々も含めたみんなの)学校の幸せについて

6年生:自分の住む街に住む人との幸せについて

7年生:社会の中での周りの人が幸せになるために、またなぜ勉強するかについて

8年生:地球環境を考えることで、みんなが幸せに暮らすにはどうするべきかということについて

9年生:自分の暮らす国や他国の良さや課題について知り、国際社会でどのように生きていくべきかについて