2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校は、グローバル社会に貢献できるリーダーの育成を目的として、カンボジアをフィールドとした課題研究を行っている。この活動を通して、カンボジアが抱える貧困問題や環境問題等の課題点を見出しながら、ESDの観点を大切にした海外・国内の貢献活動を行っている。現在、この活動は10年間に及んでおり、大学や企業、NPOなどの機関の協力を得ながら、「教育」と「環境」、「貧困」をテーマに活動している。

 

①教育に係る活動:

1)カンボジアの子どもの栄養状態はアジア諸国と比べ  ても非常に悪い。その原因は、栄養教育が普及していないためだ。そこで、本校は食事メニューや食育のプログラムを考案し、現地の小学校に赴いて栄養指導教育を行った。

2)カンボジアでは、スポーツ教育が発達しておらず、体育の授業が充実していない。そこで、カンボジアの学校教育における体育の現状を調べ、子どもたちの体力強化を図るための授業の提案を行った。

3)国際理解教育を推進するため、カンボジアの留学生とともに、市内の小学校や中学校を赴き、カンボジアの現状や問題を考える出前授業を行った。この活動を通して、カンボジアの状況を学んだ児童や生徒は、毎年カンボジアの子どもたちのために支援物資を準備してくれており、その物資を毎年現地の小学校へ届けている。

 

②環境に係る教育:

1)カンボジアのトンレサップ湖周辺の水質調査を現地で行い、日本の典型的な湖と比較しながら、トンレサップ湖がおかれている現状を調査した。

2)岡山県日生町の海洋保全を図るため、アマモ場の再生活動を地元漁師と行った。また、生物多様性を図るため牡蠣殻を活用した人工干潟のあり方を研究している。

 

③貧困に係る活動

地域のイベントに参加し、カンボジアの留学生とともにカンボジアカレーやカンボジア雑貨などを販売。その売り上げをカンボジアの支援活動に役立ててもらうために寄付し、貧困に苦しむ子どもたちの支援を行っている。

来年度の活動計画

①岡山県下10校のユネスコスクールが集結し、毎年11月に「実践交流会」を開催。この活動は、ブルガリアのユネスコスクールと連携しており、日本とブルガリアの交換留学を行いながら、互いの文化や歴史、問題などを学んでいる。また、交流会では各学校が行っているESD活動の発表を行い、情報交換を通して、各学校のESD活動の発展に努めている。

 

②年2回のカンボジア・フィールドワークを通して現地調査を行い、課題を見つけながら「環境」・「教育」・「貧困」をテーマに昨年度の貢献活動を発展させながら、継続的に行っていく。

 

③カンボジアの活動の成果を小学校や中学校の出前授業で発表し、児童や生徒にカンボジアの現状や問題を考えてもらう活動も来年度も継続して行う予定である。

 

④地域のイベントで、カンボジアの留学生とともにカンボジアカレー等を販売し、参加者に現地の問題を伝えながら、売上金を途上国支援の募金に今年度も活用する予定である。