2018年度活動報告
本年度の活動内容
気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 貧困
本校は、「清流の国ぎふ アジアを学び世界をつなぐ1600人のリーダー育成」を活動テーマに、グローバルリーダーとしての資質・能力を課題設定力・論理的思考力・表現力と捉え、活動の実践を通してこれらの力の養成を目標としている。
具体的には、アジア諸国に事業展開する大垣のグローバル企業等と連携を図りながら、以下の課題研究を行った。生徒は自主的活動の中にも国際理解の視点を取り入れ、文化祭や生徒会の福祉活動で、アジア諸国に関連する活動や発表を行った。
(1)1年課題探求
①岐阜県の課題調査
手法を学ぶ素材として、接しやすいローカル(県内)課題の解決策に取り組んだ。主に講演内容を素材として、情報スキルやKJ法を身に付けつつ、グループで課題解決策を探究し、グループでプレゼン発表を行った。
②高山フィールドワーク
岐阜県の課題調査に関わって、テーマを「観光・文化」の一つに絞り、地域課題解決の仮説検証のための方策としてインタビュー手法を実践し、報告書やグループプレゼンを通して表現力を培った。
③日本語論文作成及びプレゼン作成
本校が設置する探究領域の各分野(医療・教育・ビジネス・環境・開発)に関する講義を聞き、興味関心の近い仲間とグループを結成し、1,500字程度の日本語論文を作成した。今後は、日本語論文をもとに5分間のプレゼンを行う予定(見込み)である。
(2)2年課題探求
①グローバル講演会及び課題解決型ワークショップ
2年生の課題研究の開始に先立ち、昨年度の学びを振り返り、「持続可能な社会の実現」を目指して探究的な学習を行うことの意義を再確認した。
②探究的な活動と日本語論文作成
1年次の探究活動を深化させ、アジアを探究のフィールドと設定し、持続可能な社会の実現のための研究を行った。生徒がそれぞれ自ら設定した課題を生徒自身で分析し、論文作成のための計画書につなげ、大学教員から指導助言を仰ぎつつ、概ね5,000字の論文を作成し、プレゼン発表を行った。
(3)英語スキル向上に関わる学習(3年)
1,2年課題研究で学んだ内容についてさらに深く英語で理解し、議論し、研究発表ができる技術と能力の育成を目的とし、英語によるコミュニケーション能力の伸長を図った。
(4)海外フィールドワーク
探究活動の一環として、希望者25名が12月にベトナムとカンボジアを訪問した。グローバル課題解決への道筋を発見することを目的に、地元企業の現地担当者や連携高校・大学の生徒、学生へのインタビューや、現地での様子を視察した。
(5)国際理解に係わる活動
平成30年度12月7日に中国人高校生30名を受入れ、生徒と交流を行った。歓迎会は英語で実施し、学校案内、スピーチ、中国側の生徒のパフォーマンスなどが行われた。その後は各クラスの授業に参加して日本人の生徒と同じ内容を学び、英語の授業ではグループに分かれてインタビューを実施し、自分たちの興味関心についてお互いに英語で交流し、理解を深めることができた。放課後は部活動見学を実施し、茶道部に参加したり、弓道、剣道などを見学したりすることで、日本の文化に触れてもらうことができた。両国の生徒にとって、とても有意義な交流となった。
(6)国際理解に係わる活動
本校文化祭において、生徒会執行部・厚生委員会が地域NPO法人の協力の下「フェアトレード企画」を行った。具体的には、フェアトレードで扱う食材を使用し、食品バザーを行ったり、フェアトレード研修会を経て、フェアトレードの紹介を、模造紙を使い発表したり、フェアトレード商品の販売を行った。
来年度の活動計画
今年度に引き続き、課題設定力・論理的思考力・表現力の養成にポイントを置いた計画とした。
1年前期には、地域課題としてグループで岐阜県の特徴を調査した上で課題設定を行い、インタビュー項目を設定する。地域探究では、学習成果を発表する機会を設けることで、探究的な学習内容を外化する。
1年後期には、グローバルテーマを扱う。前期で学習した地域課題を踏まえ、SDGsに関する嶽主を通してグローバル課題を学んだ上で、自らの進路志望と関わりの深い領域の中から解決すべき課題を生徒が各自で設定し、協働的な活動を通して各自の課題解決を図る。