2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

本校でのESDは、学校教育目標「かがやくひとみの野向っ子」を達成するための重点項目「ふるさと教育の充実」の中に柱の一つとして位置づけられている。ESDは、児童が地域や地域の人々とつながり、地域を支える根幹になる活動と捉え、ESDの実践を通してふるさとに誇りと愛着を持ちふるさとについて発信する力を育成したいと考えた。

具体的には、①地域とのつながりに係わる活動、②文化に係わる教育、③人とのつながり係わる学習を行った。

①地域とのつながりに係わる活動

5,6年生は総合的な学習の時間において、年度当初に地域の方に講師をお願いし、地域の人々で運営するNPO法人「風の郷」について話を聞いた。創業当初のことやえごま栽培が始まった経緯についての話を聞き、児童は地域の方の思いや、地域でえごま栽培が盛んになった理由を知った。その後、風の郷のために何ができるかを考え、イベントの手伝いやえごま栽培を行った。また、収穫後は天日干しをし、地域に残る「唐竿(からさお)」という道具を利用してえごまの実を落とす体験をした。

地域のNPO法人「風の郷」について見学やインタビュー活動をした。インタビューは風の郷に関わる人だけでなく、利用している客にも行い、利用頻度やお勧めの商品などを聞いた。また、風の郷の良さをより多くの人に知ってもらうためにパンフレットを作成し、できたパンフレットは風の郷や公民館に置いてもらえるようにセンター長に直接手渡し、依頼をした。

「勝山っ子応援ネットワーク」に賛同して公民館と連携し、えごまを活用したえごまレシピを作成した。各家庭にえごまを配布し、夏季休業中にえごま料理を考え、試作してもらった。そして作り方と絵や写真を募集した。このえごまレシピとえごま栽培や収穫の様子を載せたクリアファイルを作成した。このパンフレットは、今後は地域でのイベントで配布したり風の郷や公民館に置いてもらい来館者に配布したりする予定である。

②文化とのつながりに関わる活動

 本校では十数年前より、雅楽に取り組んでいる。地域に雅楽会があり、「雅楽を知り、触れ、伝承してもらいたい」という願いがある。児童は、地域の方や上級生に教わりながら練習し、学校行事や地域のイベントなどで披露した。楽譜はカタカナや漢字で書かれており、特別な方法での演奏となるが、児童は上級生の演奏を目標にし、地域文化を伝承しているのだという意識をもって意欲的に取り組んでいた。

③人とのつながりに関わる活動

3,4年生は、総合的な学習の時間に、福祉体験を行った。市の児童福祉課の方や民生委員の方に来ていただき、乳児や幼児についての話や世話の仕方を学んだ。抱き方や入浴散歩の仕方などを聞き、体験することで自分の幼少期を振り返ったり、優しい気持ちをもったりすることができた。

また、障がい者についての学習をした。障がいの種類、障がい者スポーツについて知り、その中の障がい者バスケを体験した。この時、選手として活躍している方に来ていただき体験談を聞いた後、実際に一緒に車椅子バスケを行った。児童は、車椅子で動くことの大変さを知るとともに、障がい者となったけれど人生を楽しんでいる方の話や様子を肌で感じることで障がいへの理解を深めていた。

これらの学習後に施設訪問を行った。保育園訪問ではリコーダーの演奏や読み聞かせなどで交流を深め、幼児とふれあい関わることで小さな子への思いやりの気持ちをもつことができた。また、老人介護施設を訪問し、図工で作成したヒョウタンの飾りをプレゼントした。訪問後、施設よりお礼状をもらい、児童たちは満足し喜んでいた。

 

来年度の活動計画

今年度の活動を、次年度も継続的に行っていきたい。今年度の活動を活かしてさらに活動を広げたり、別の観点から活動を展開したりしたい。児童の思いや自主性を活かして活動を計画し実践していきたい。

・えごまの栽培

・えごま加工品の販売

・雅楽に挑戦

・保育園や老人介護施設訪問

・乳幼児や障害者、高齢者についての学習

・地域行事への積極的な参加