2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

 本校をユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野に照らしあわせると「②持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」と「異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重」に寄与できる部分が多かった。

本校の取り組みの1つ目は「ユネスコ担当教員を設置し、持続可能性に対して考える時間の場の確保をしたこと」である。公立の小学校であるので、人員の異動が必ずある。ユネスコスクールとは関係が希薄な公立学校から異動される教員も多いため、まず年度の初めに「カリキュラムマネジメント部会(全体会)」を行う。会の目的としては「持続可能性(ユネスコスクール、ESDといったキーワードを含む)について知り、考える」時間とすることと、各教員の指導観を共有することを通して学年の大まかな指導目標を立てることである。3年生以上は、その指導目標をもとに総合的な学習の時間の見通しを立てていく。

取り組みの2つ目は「ユネスコボランティアを通した地域との連携」である。新宿区の取り組みである「地域共働学校」としての活動を兼ねつつ、地域の清掃活動や植栽活動を「ユネスコボランティア」と位置づけ、児童による「ユネスコ委員会」の児童会活動を通して活動を広報していった。

取り組みの3つ目は「教科横断を行いながら総合的な学習の時間を軸として、文化の多様性を知ったり文化遺産の尊重につながる素地を作ったりできた」ことである。3年生では新宿区の登録無形文化遺産「鉄炮組百人隊」、4年生では「西戸山小の植栽」や「地域の福祉」、高学年では「内藤とうがらし」をテーマに活動を進めた。地域への取材活動や区内小学校とのオンライン交流会など多岐にわたる活動に発展し、郷土資産を活用しながら異文化、受け継がれた文化への思いを深められたと分析する。

来年度の活動計画

 2023年度は、管理職と担当者の連携を密にする。本年度も数多くあった各先生方の優良実践、他校や地域との交流が「持続可能性」に寄与することがより教職員に伝わっていくようにしたい。持続可能性の探究が、現在の教育の在り方や職員や児童のWell-Beingにどのようにつながっていくのか、年度当初だけでなく年間を通して考えたり感じたりする場をつくっていきたい。

地域との連携については、コーディネーターの協力も得ながら継続していく。地域の特色、文化遺産や連携授業については先生方の協力を得ながら継続し、担当者や管理職の立場から価値づけ、整理・記録していけるようにする。