2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本校は、校是である「飛躍・剛健・篤実」の資質に加え、グローバルな視野で主体的に学び行動できる人材の育成を教育目標としている。その上で、ユネスコスクール加盟校として、ESDやSDGsに関する実用的で探究的な学びを通して、相互理解の図られた、持続可能な世界の構築につながる教育活動を推進している。具体的には、本年度は次の4つのアプローチから学びを展開した。

①SDGsの理念の理解と目標実現に向けた学び

2年生「総合的な探究の時間」で、SDGsの諸目標をテーマにした探究活動を実施した。従来、グローバルコースで行っていたポスターセッションを、今年度から2年生全コースに拡大し、2学期に班ごとにテーマを設定し、探究活動を行った。1月28日には「2年生総探合同発表会」を行い、2年生全員がSDGsに関するポスターセッションに関わる。このうち優秀班は、1月29日に行われる京都府教育委員会主催の「グローバルネットワーク京都交流会」に参加し、英語プレゼン、日本語ポスターセッション、日本語論文作成を通して、「持続可能な社会への展望」というキーワードで府内の他校と交流する。この他、3年生の「総合的な探究の時間」においてもSDGsの諸目標に関連した探究・発表活動を実施し、1年生の「文化的行事」では世界文化遺産「古都京都の文化財」に関する学習とフィールドワークを実施した。

②国際理解に向けた学び

1年生全員を対象に「外務省高校講座」を実施し、外務省、在インドネシア日本大使館、本校をオンラインで接続し、本校卒業生の現役外交官を講師に迎え、外交官の仕事内容ややりがい、国際理解に必要なスキルと姿勢について講演していただいた。また、2年生グローバルコースを対象に「夏期イングリッシュキャンプ」を実施し、カナダ、香港出身の講師に英語で出身国についてのプレゼンをしていただき、その後の交流会を通して、異文化について深く学ぶ機会を設けた。さらに、1月24日「教育の国際デー」および3月21日「国際人種差別撤廃デー」について、大判掲示物および講話を通して全校生徒に周知し、考えさせる機会を設ける。

③国際交流に向けた学び

昨年度から国際交流体験プログラムとして「Yolo English Camp」(日本にある外国人支援団体の宿舎での英語合宿)を実施しているが、今年度はグローバルコースに加え、1年生国際特進コースにも対象を拡大して実施する。また、2年生の学校設定科目「プラクティカルイングリッシュ」の授業では、本来、研修旅行の際に交流を予定していた台湾の高校との手紙交換を数度実施し、交流を深める。

④英語力向上に向けた学び

1年生「レシテーションコンテスト」で、1年生全員が英語の著名スピーチの暗唱を行い、英語のプレゼン能力を高める活動を実施した。また、2年生の「プラクティカルイングリッシュ」および3年生の「異文化コミュニケーション」の授業では、英語ディスカッションを通じて思考力・表現力を伸ばす活動を実施した。

来年度の活動計画

本来であれば短期留学を含めた提携をしているアメリカの高校と緊密に交流し、2年生全員対象の「海外研修旅行」の事前学習として台湾に関する講演会も開く予定であったが、本年度は感染症拡大のため中止になった。しかし、短期留学や海外研修旅行が実施可能になる日を見据え、上記②~④にある国際交流や英語学習を今後も継続実施する。一方、SDGsやESDの意義や取組みについての理解は全教職員に広まりつつあり、今後は、校内研修等を通して、SDGsやESDについての学びと各教科での学びを相関させたカリキュラムマネジメントを行い、ユネスコスクールにおける「持続可能な社会の担い手を育成するための学び」がより意義深いものになるよう、検討を重ねたい。