2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解

(1)ESDのねらい

本校では,地域防災活動および地域貢献活動、国際理解教育を通して,非常災害時の行動訓練や身近な地域の自然環境学習,福祉学習に取り組んでいる。これらの活動によって,生徒一人一人が地元社会の担い手に必要とされる知識や能力を身に付けさせるとともに、非常時において自身が地域の大きな力となるという自覚を深めることを狙いとする。

(2)ESDで育てたい力(資質・能力及び態度)

○自ら課題を設定し,解決の見通しをもって主体的に取り組む意欲や態度

○身近な地域や世界全体の持続可能性に関する基礎的な知識や,その理解

○必要な情報を収集し総合的に分析する技能や,結果等を他者に分かりやすく示す表現力

2 本校のESDの概要

(1)取組の概要

○総合学習の一環として、「地域との防災活動体験」を行う。東北学院大学の本間特任教授を活動アドバイザーとして、成田中PTA、市社会福祉協議会、成田地区の町内会、地元事業所が協力し、「地域の防災ささえ隊」を組織し、計画作りの段階から学校と代表の間で話し合いを持ち、準備を進めてきた。また、「ささえ隊」の担当者を講師として、事前授業を各学年1時間、準備の時間を各学年3時間とり、活動に備える。

当日は、1年生は地域の事業所の訪問見学を行い研修した後、避難民として帰校する。2年生は、各町内会で避難の声がけ、安全カードの確認などの避難活動の補助を行い、町内会館で地域の代表者から防災に関わる訓練を受ける。3年生は、成田中学校に疑似避難民として集まる1,2年生をトリアージするなどの避難所運営の体験を行う。

○夏休みに富谷市海外派遣事業に参加し台湾に行く予定である生徒5人に研修の様子を発表させる機会を与え、全校生徒に海外に目を向けるきっかけを与える。また、自分たちが国際理解のために何ができるか考えさせる場面を作り、実現に向けての活動に取り組ませる。

3 令和2年度のESDの実践

(1)今年度の取組の変更や改善点

○新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、「地域との防災活動」は、全校生徒が集まったり、地域住民が一堂に会したりすることはできないという判断から止むなく中止を決定した。国際理解教育に関しても、富谷市の派遣事業が中止になってしまい活動ができなくなった。また、各学年の修学旅行等の行事も中止を余儀なくされた。

(2)実践の成果

○今年度は、実践的な活動を行うことができなかったので,来年度以降は活動内容の精査も必要だと考えている。

来年度の活動計画

3)次年度に向けた課題と展望

今年度の新型コロナウイルス感染の影響が次年度以降にどのように影響するかは不明である。しかし、「地域との防災活動」はこのまま継続して行う計画ではあるが、感染予防の措置を取りつつ行ったり、ウイルス感染を踏まえての避難所運営訓練ということも考えたりしていかなくてはならない。国際理解教育においては、ギガスクール構想で導入された、iPadを活用してリモートで行うなどの工夫が必要である。さらに、各学年の宿泊行事や校外活動が中止になることを考えると、それに代わる学習が必要になる。それについては、グローバルシチズンシップの育成を軸に、SDGsの理解と、実践、行動を目指した授業を行なっていきたい。また、SDGsをより理解するために、「子どもの権利条約」や「society5.0」についても学習していく必要性がある。これからはSDGsの視点から、防災教育や国際理解教育を捉えさせていきたいと考えている。