2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 国際理解

(1)取組の概要

当地域は新興住宅地であるため,様々な地域から転入してきた世帯で構成されており,地域コミュニティづくりに力が注がれている。そこで,本校においても,児童同士及び地域の人々とのつながりを深め,他者を思いやる心を育てるため,多様な人々と関わる学習活動に重点を置いて取り組んできた。ユネスコスクール加盟に当たっては,①多様な人々と関わるプロジェクト②食と農業について学ぶプロジェクト③自然や環境について学ぶプロジェクト④暮らしの安全について学ぶプロジェクトを設定した。これらは,自分を取り巻く人々(社会)や自然について児童が自分自身との関係性から捉え,理解を深め,自分にできることを実践する活動である。身近な社会や自然を題材とした学習を基盤としながらも,世界を視野に入れて考え,行動する視点をもたせることを目指した。
実施に当たっては,国内外のユネスコスクール・ネットワークを活用し,情報を収集したり,本校の取組を発信したりする。近隣の学校はもとより,様々な地域や国との交流・連携・協働を進めるために必要な知識,能力,態度を児童へ育むとともに,必要な仕組みを整えている。

(2)前年度の取組の評価からの成果と反省・課題等

前年度は,成田中学校区の防災活動の実施と富谷高校との連携で行った「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」を継続して行った。防災活動への参加の意義について,小学生としての参加の在り方を考えさせた。また,校内放送やプリントの配布,6年生の服の回収の担当制などの工夫を取り入れながら「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」を実施することができた。これらの活動の継続により,防災教育と国際理解教育の分野において,児童の学習内容が深化している。特に,最高学年である6年生にとって有意義な活動になっている。また,他校や地域との連携の強化も行うことができている。

現段階では,まだ6年生が中心となって学習を深化させている状況である。そのため,他学年へとどのように系統立てて繋げていくのかを考える必要が出てきている。また,他校との関わりや地域との連携の在り方を整理し,継続して学習を行える体制を整えていく必要がある。

(3)今年度の取組

今年度は,コロナウィルスの影響で「成田中学校区の防災活動」「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」「外国語活動における富谷高校生との連携授業」などの活動の実施が実施できなかった。そのため,校内での活動に力を入れながら,全校児童・教員への「ESD」「SDGs」の言葉の周知・理解に努めた。各教室に「SDGsの17の目標」を掲示し,児童への周知を図った。本校で設定した4つのプロジェクトにそって,各学年に合わせたESD教育の活動を実施し,「SDGsの17の目標」との関連項目を確認しながら進めていくように心がけた。来年度は,その成果をもとに保護者や地域に発信していく。

今年度の活動

○多様な人と関わるプロジェクト
縦割り活動:全学年 児童会活動
高齢者との交流:1・2年 生活科 ・ 6年 社会科
障害者との交流:3・4年 総合的な学習の時間【未実施】
地元音楽家との交流:5年 総合的な学習の時間
地域との交流:全学年 読書活動など【未実施】
学習活動等補助:各教科,金管バンド等
○食や農業について学ぶプロジェクト
地域の主要な農作物に関する学習:3~5年 総合的な学習の時間
作物を栽培する活動:全学年 理科、生活科
○自然や環境について学ぶプロジェクト
地域の自然に親しむ活動:1・2年 生活科
豊かな自然に親しむ活動:5年 特別活動・総合的な学習の時間
環境に関する調べ学習:5年 総合的な学習の時間
空き缶回収運動:全学年 児童会活動【未実施】
○暮らしの安全について学ぶプロジェクト
防災に関する学習:全学年 学級活動・業前活動・休み時間 総合的な学習の時間
避難訓練:全学年 特別活動
交通安全教室:全学年 特別活動

 

来年度の活動計画

令和3年度も,コロナウイルスの感染状況を考慮しながら,成田中学校区の3校及び富谷高校との連携を図り,主に防災教育と国際の分野で交流を行う。防災教育における成田中学校地域防災活動への参加,外国語活動における富谷高校生との連携授業(全学年),国際理解としての難民支援事業「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」への参加(全学年)を行う予定である。また,広報活動にも力を入れ,地域との連携を昨年度以上に図っていく。