2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境

本校では,社会のさまざまな問題を自分の問題としてとらえ,よりよく解決していこうとする生徒の育成を目ざし,ESDの視点によるカリキュラムづくり・授業づくりを行っている。2018年度より始まった地域貢献ボランティア活動に加え,梅田川を柱とした3年間の総合的な学習の時間の年間指導計画に沿って実践した。

①「梅田川を単元の柱とした3年間の総合的な学習の時間」に係わる活動
校歌の最初に登場し,南稜中校区の誇りでもある「梅田川」を柱に据えた単元を構想し,全学年で実践した。1年生は「梅田川にふれる-故郷の自然を再発見-」とし,豊かな生態系に気づくととともに,水質汚染・海洋ゴミ問題について考えた。2年生では,「梅田川とともに生きる-わたしたちにできること-」とし,梅田川の河川氾濫とそれに伴う避難所運営などの防災学習と梅田川の上流・下流の違いについて学習した。3年生では,「梅田川を未来へつなぐ-持続可能な社会の実現にむけて-」とし,これまでの学びをもとに視野を世界へと広げ,SDGs達成のために自分たちにできることを考えた。
近隣の小学校と合同で海岸クリーン活動を行ったり,オンラインでお互いに学んだことを発表しあったりすることで,梅田川の生態系を守っていくために協力していこうという気持ちを高めた。また,企業や高校にアドバイスをもらいながら,鉄炭団子による河川浄化に取り組んだり,SDGs達成のための取り組みをパンフレットにまとめたりすることで,持続可能な社会の実現につなげることができた。

②「地域貢献ボランティア」に係わる活動
地域からの要望に中学生が応える地域貢献ボランティアも今年で4年目を迎えた。今年度もコロナウイルス感染拡大防止のため,残念ながら地域からの要望は1件のみだった。しかし,生徒会執行部が校内の草取りボランティアを募集し,休日にもかかわらず110名の生徒が参加した。地域からの要望に応えるだけでなく,学校をよりよくするために自分たちから動き出すことができたことに,生徒たちの大きな成長を感じた。
なお,①と②の活動について,2021年12月,ウィルあいちで開催された「愛知県ユネスコスクール交流会」で発表し,本校の活動を県内に広く発信することができた。

来年度の活動計画

令和5年度より始まる小中一貫教育に向け,近隣4小学校と合同で地域環境美化活動「梅田川フォーラム」を実施する。小学生と中学生が通学団ごとに分かれ,ふだん利用している公園や神社,梅田川のごみ拾いを一緒に行う。また,総合的な学習の時間を通して学んだことを発表し,持続可能な社会づくりについて参加者で話し合う「南稜ESDサミット」をオンラインで実施する。地域の大人たちにも参加してもらい,小学生や中学生の意見に対してアドバイスをいただくことを通して,地域一丸となってSDGsの達成に取り組んでいくようにする。