2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

本校ではこれまで、地域の社会的事象や自然環境など子ども達が育つ地域を学習の場として設定し、身近な地域事象に対して興味関心をもち、具体的な活動や体験を通して、伝統文化、環境、福祉健康、国際理解などの横断的・総合的に学習を行ってきている。しかし、地域の身近なことに対して興味関心をもてるが、問題解決や探究活動に主体的、創造的に取り組んだり、自らの生き方を考えたりするまでに至っていない。

 そこで今回、学習指導要領の理念である「生きる力」を育てるために、これまでの教育実践を踏まえて、地域の豊かな自然や文化を生かしたふるさと教育を新たに推進した。子ども達と地域事象の「かかわり」を大切に授業づくりを行い、従来の学習内容をさらに発展させた。地域、伝統文化、自然環境、福祉、国際理解といった様々な今日的課題と子ども達の「かかわり」を大切に扱い、持続可能な社会が実現できる未来をめざして、自ら考え判断する力や心を育んできた。

1年生 昔遊び(自然環境・伝承遊び)

 四季折々の身近な自然を観察したり、自然物を使って工夫して遊んだり、伝承遊びを体験したりする中で、季節の変化と生活の関わりに気付かせた。具体的な遊びとしては「公園で遊ぼう」「昔あそび名人さんと遊ぼう」などを行った。

2年生 まちをたんけん大発見!(地域)

 もっと知りたい!中村町の「いいね」というテーマのもと、校区内にあるお気に入りの公園や施設を訪ね、それぞれの特徴に気付かせた。また、発見したことを伝え合うことで、地域の人々や場所と生活が深く関わっていることに気付かせた。

3年生 人がつながるまち金沢(伝統・地域)

 山間部の三谷小学校との交流を通して、地域の特色を体験的に学習した。また和菓子職人から和菓子作りを学んだり、体験したりして伝統を守ろうとする心情を育てた。

4年生 生命の尊さを感じよう(伝統・生命)

 地域の偉人「室生犀星」を取り上げ、いろいろな資料を調べまとめた。また、年間を通したうさぎの飼育を示唆する動物病院の先生やヤマメの飼育や放流までお世話になった市の職員のお話を伺い、命の尊さを考えさせた。

5年生 中村町の達人・職人から学ぶ(人・地域)

 地域の達人や職人から仕事の紹介、大変さや苦労だけでなく、仕事への熱い思いや楽しみなどのお話を伺った。また、達人や職人の働く姿をその場に行って見学した。学習を通して、地域の良さを再発見したり、自己の生き方を考えたりすることができた。

6年生 未来に向かう町金沢(歴史・国際)

 城下町金沢を、地図を片手に班ごとに歩き、兼六園では外国人観光客の方々にインタビューを行った。金沢のよさを伝えることで、英語の楽しさや伝わる喜びを感じ、国際社会に生きる力や心を育てた。

来年度の活動計画

今年度も昨年度と同様、地域人材や各所に頼ることが多かった。そこでゲストティーチャーとして学校に来ていただく人材、見学や体験活動ができる施設の人材をさらに拡充・整理し、各学年に合った学びを系統的に深められるように特色のある取り組みを進めていきたい。

 また、地域、伝統文化、自然環境、国際理解といった様々な今日的課題と子ども達の「かかわり」を大切に扱い、持続可能な社会が実現できる未来をめざして、自ら考え判断する力や心を育んでいきたい。