2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 貧困, その他の関連分野

本校は学校経営の基本理念に「ESD教育を通して、創造性・国際性に富む人材の育成」を取り入れ、学校教育目標に「夢や希望を持ち、心身ともに健康でたくましく持続可能な社会に貢献する子」と定めている。ESDのテーマとして「つながる地球みんな仲間」と設定し、ESDの実践を通して体系的な思考力、持続可能な発展に関する価値観を見いだす力、代替え案の思考力(批判力)、情報収集・分析能力、コミュニケーション能力、リーダーシップの向上を育みたい力としている。具体的には、①環境教育②国際理解教育③平和教育④キャリア教育の4つの分野をつなげて進めてきた。


①環境に係わる活動
3年生は「生き物はかせになろう~地域の生き物観察を通して~」をテーマに、金武町の自然環境の素晴らしさ、これから自分たちにできることは何かを考える。今年度は、本校の校区内を流れる名古川に生息する生き物について調べ、まとめている。

②国際理解に係わる活動
4年生は「郷土の自然・歴史・文化~先人から学ぶ~」をテーマに、金武町のことを自然・歴史・文化の視点から調べ、特に金武町の偉人「當山久三」「大城孝蔵」「松岡 政保」について学習することができた。そのことにより自分たちの住んでいる地域のよさを再発見することができた。また、3年生~6年生は、地域の伝統文化であるエイサーを中川青年会から指導してもらい運動会を発表の場とし、地域の伝統文化を知る機会となった。

 3~4年生は、町内のALT・JTEの海外出身の先生方や海外に留学経験のある先生方と交流を行い、フィリピン、オーストラリア、アメリカ、インドについての文化に触れ、学ぶことができた。

6年生を中心に全校児童での取組としては、世界の困っている人へ自分たちができることは何なのか考え、ユニクロさんの行っている「服のチカラプロジェクト」を通して子供服を必要としている難民へ服を送ることができた。今年度は、新型コロナウイルスの影響で毎年続けてきた近隣の小中学校や地域への呼びかけができなかったが、6年生や児童会を中心に校内で集めた子ども服を送ることができた。

③人権・平和に係わる活動
6年生は2月に予定されている修学旅行で沖縄平和祈年資料館や南部戦跡を巡る学習を通して、平和の尊さを知り、平和を求める気持ちを持つことをねらいに行う。また、その他の学年は「平和を希求する児童を育て、平和について考える機会にする」をねらいに、6月23日「慰霊の日」前後に、平和学習を行った。あらためて平和の尊さを学習することができた。

④その他(キャリア教育)
キャリア教育では、各学年で道徳、学級活動、生活科、総合的な学習の時間、社会科などの学習を関連させ、人間関係形成能力、自己理解能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力の育成を図った。

特に、6年生は、ファイナンシャルプランナーの神田直人氏を招いて「金融教育教室」を開き、自分のライフプランについて考えたり、ライフプラン表の作成を通して、「働く」ことの意義や「働く」ために必要な力は何かについて考え、仕事の楽しさややりがいを知り、子ども達に職業観・就業観を持たせ、自分の将来の夢に向かって考える機会となった。

来年度の活動計画

令和3年度に引き続き、ESDのテーマとして「つながる地球みんな仲間」と設定し、ESDの実践を通して体系的な思考力、持続可能な発展に関する価値観を見いだす力、代替え案の思考力(批判力)、情報収集・分析能力、コミュニケーション能力、リーダーシップの向上を育みたい力として計画中である。具体的には、環境教育、国際理解教育、平和教育、キャリア教育の4つの領域を1,2年生は生活科、道徳、学級活動、3年生~6年生は理科、社会、総合的な学習の時間を中心に取り組む予定である。
環境教育は、3年生を中心に地域にある億首川での生き物調査、理科クラブの自然観察。
国際理解教育は、4年生を中心に金武町の歴史・文化・自然を調べ内外へ発信する活動。また、金武町は英語特区として、全学年で英語活動に取り組んでいるため引き続き英語活動の充実、海外移住者子弟研修との交流会。また、学校行事では地域の伝統芸能であるエイサーを運動会で発表する予定である。
平和教育は、6年生を中心に沖縄戦について調べ、修学旅行で南部戦跡へ行き、平和について考える機会を持つようにする。また、6月には全校児童で平和学習をする計画がある。
キャリア教育では、5年生を中心に地域の企業や施設に行き、職場体験を行う予定である。また全学年通して、生活科や社会科などでも地域の働いている人や施設を学習する予定である。

また、今年度中止となった海外との交流会や他校との交流を通した活動等も、リモート交流や、コロナ禍の貴重の学習時間を工夫しながら捻出し、SDGsに関わる取り組みを意識し、持続可能な社会の担い手となることができるよう、ESDの実践に継続して取り組んでいく予定である。