2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 環境, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費

本校は、「世界我が市場なり」という校風をもとに、世界を見据えて活動する学校理念があり、ESDを実践の場としてとらえ、世界を視野に地域で貢献し、持続可能な社会を創造・構築できる人材の育成を目標とした。コロナ禍において活動が制限されたことは言うまでも無い。人と人が直接触れ合わず、オンラインなどを駆使して活動を行った。具体的には、①環境・生物多様性に係わる活動②グローバル教育に係わる活動③地域貢献に係わる活動④ニューノーマル対応の商業教育を行った。
①環境・生物多様性に係わる活動
藤前干潟の“葦”という植物と自然環境との関係について学習を進め、「水資源・水環境の重要性」と「生態系の保護」が課題であると生徒が認識するようになった。エコロジーとビジネスを連動させるという環境保全活動を産業として確立させるという研究を行い、啓蒙活動を行った。こうした活動の中から導き出された商品が、プラスチック素材を自然物である葦に置き換えた「葦のストロー」である。開発段階では様々な試行錯誤を繰り返しながら開発制作した。より高い商品価値を付与することを目的に、「おみくじ」を刻印し、他校と共に協働で作業をした。また、ストローの製造は、企業に委託した。このように、ストローの材料を変更することでもたらされる抑制効果が、プラスチックごみの減少に少しでも貢献できた。
②グローバル教育に係わる活動
(1)オーストラリア姉妹校との交流
本校に導入されているテレビ会議システムを活用して、相互に自国の文化や自校の紹介を行うなどの交流した。
(2)台湾姉妹提携校
例年は、8月には日本で、12月には台湾で行われる両国合同チームプレゼンテーション大会に参加していたが、今年は、コロナ禍のため、両国の往来はできなかった。2回ともオンラインによる大会となり、台湾との事前準備もすべて、オンラインで行われた。大会当日、回線異常など心配は多くあったが、無事終えることが出来た。生徒も制限された環境の中で国際交流ができ、十分とは言えないが、オンラインで直接相手と話す機会が増え、見識を広め、コミュニケーション力・表現力を身につけた。また、例年は、修学旅行で台湾姉妹校へ訪問し、互いの文化や学習の交流を深めることができていたが、今年は、中止となった。カードやプレゼントを互いに贈るなどをして温かい国際交流をして、異文化理解を深めた。
③地域貢献に係わる教育
大学と連携して地域貢献を行っている。今年は、互いに訪問はできなかったので、すべてオンラインで行った。大学生、教授にアドバイスをいただきながら、地域を活性化するにはどのような方法があるかを探った。今後、大学生と地元の商店街とで、地域を活性化させるためのイベントを企画し、運営する予定である。

④ニューノーマル対応の商業教育
コロナ禍においてニューノーマル対応のビジネスが求められるようになった。これまで地元企業の協力のもと商品開発や試食を伴う対面販売実習を行ってきたが、それは困難な状況になった。そこで、インターネットを活用した販売を行うことを模索し、販売拡大を行った。また、対面販売においても、非接触型電子決済システムを導入して人と人があまり接触せずに販売できる方法をとった。今後、日本に暮らしている多くのイスラム教の方々が暮らしやすい環境をつくるために、ハラル認証マークを取得した食品を開発していきたい。

来年度の活動計画

他校、企業、姉妹校など海外も含めて校外と互いに訪問しあうことで直接交流をすることや、Skypeやテレビ会議システムを利用してコミュニケーションをとり、SDGs達成のためにどのような活動が可能であるか学検討し活動したい。互いの文化・宗教・地域について国内だけではなく国際理解をより深めていきたい。また、SDGsの啓蒙活動を行う方法も考え、広くその理念を広げる方法を考案し、実践できるように活動を行いたい。日本や台湾で行われる英語によるプレゼンテーション大会に姉妹校と参加し、現代における国際問題を取り上げ、自分たちにできる解決策について発表をしていきたい。