2022年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 減災・防災, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 食育, 貧困
本校は「ものづくりは人づくり」をテーマに掲げ、ものづくりや働くことを通じて社会に貢献することを大切にしています。そうした中で、ESDおよびSDGsに関する取り組みを意識的に日頃の授業実践で行っています。SDGsのロゴを教員間で共有し、授業で使用するプリントや黒板に提示し、学校での学びが社会の課題解決に繋がっていることを伝えています。
その一方で外部講師を招聘したり、校外学習を活用したりするなどして、日頃の学びを深めるための取り組みを行っています。以下に、2022年度の取組みの一部を紹介します。
【家庭科 ライフデザイン】
「和」の食文化を学ぶために調理師専門学校より講師をお招きし講演を行いました。また、金融教育として財務アドバイザーの方をお招きし、保険や投資についての講演を行いました。生徒は食を通して日本文化を学び、金融教育を通して自らのライフプランを、より具体的に思い描くようになっていきます。
【機械科 品質管理】
企業より現場で活躍している方をお招きし、品質管理の実際について講演、グループワークを行い、ものづくり現場の実態について学習しました。
【電子機械科 航空宇宙】
航空機産業で活躍してきた講師を外部よりお招きし、航空宇宙産業の最先端について学ぶ授業を行っています。また校外学習として、航空機の工場見学も行いました。産業の基盤と技術を学ぶことを大切にしている本校ならではの学校設定科目です。
【自動車科 デザインコース】
貧困や環境問題などの世界の課題解決を自動車のデザインから考えました。生徒それぞれが解決したい課題を念頭に置きつつ自動車のデザインを考え、社会と自分の好きなことが結びついていく経験をすることができました。
【社会科 時事問題研究】
毎時間、SDGsを問題設定の視点に据え、現代社会の多様な問題を生徒自身が考え、意見交換をする授業を行っています。今年度は愛知県弁護士会より弁護士の方をお招きし、生徒による模擬裁判を行いました。
【社会科 地域研究】
地域の水浄化設備を見学し、汚水や雨水がどのように浄化されているかを学習しました。また、「食」の観点から名古屋における異文化の体験を行うため、パキスタン料理店に訪問しました。
【環境技術科 藤前干潟・名古屋市中央卸売市場見学】
名古屋最後の干潟である藤前干潟と藤前活動センター、名古屋市中央卸売市場を訪問し、校外学習活動を行いました。名古屋の環境問題の現場の一つと食品衛生検査の現場を訪れることによって、生徒は視野を広げることができました。
【電気科 発電所・工場見学】
発電所の現場や工場を見学することで、東海地区の大工場地帯を支える電力供給のあり方、産業について考える機会を設けています。電気の仕事に携わるということが、社会を支えるための責任ある仕事であることを生徒は理解していきます。
【各専門学科(機械・電子機械・自動車・電気・情報技術・環境技術)課題研究】
自らから設定した課題に取り組み、問題解決につながる製品の作成を行っています。限られた予算内で作成するため、廃材などの材料を再利用するなどの工夫をし、さらにごみの分別に関してもしっかり行い、環境への配慮を意識しています。
上記以外にも校外学習や外部講師をお招きしたり、中学校や地域との交流の取り組みを積極的に行ったりすることで、ESDやSDGsの理念を体現できる「人づくり」をめざしています。
来年度の活動計画
今年度の取り組みを踏襲しつつ、授業実践の中でESDやSDGSの理念の実現を追求してい予定である。大まかな活動計画は以下の通りである。
4月 始業式講話 (ユネスコスクールの理念と本校の取組の紹介)
それぞれの授業でSDGsの紹介
6月 防災訓練と講話(防災教育の一環として3.11や南海トラフ地震への理解を深める)
7月 清掃ボランティア活動(学校周辺の清掃活動を行う)
学校説明会の実施(中学生を招き、本校のものづくりを生徒自身が紹介する)
8月 ドイツ派遣事業(コロナ禍の影響により代替として「グローバル教育事業」を計画)
9月 学校祭 (ものづくりの技術をいかして、地域の人と交流する)
10月 中学生体験入学(中学生を招き、生徒自身がものづくりを紹介する)
中川区民祭り(ものづくりを通じて地域との交流を深める)
11月 人権講話(年度によってテーマは異なるが人権に関するテーマで外部講師を招き、講演会を行う)
清掃ボランティア(学校周辺地域の清掃を行う)
1月~3月 各学科まとめ 各学科報告会など
※以上の年間計画とは別に、各教科の教員が授業内容を工夫し、SDGsの理念に合わせて外部講師を招聘したり、校外学習を随時行う予定。