2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 健康

全教職員で作成した学校グランドデザイン

 

 

学校教育目標「一人一人が輝く永田台」

知:学び続ける 徳:ともに豊かに 体:心も体も元気に 公:持続可能な未来を 開:地域と夢

学校教育目標「一人一人が輝く永田台」に向けて、ホールスクールアプローチでESDを根底にし、「豊かで確かな学び」」を実現した。とくに3つの視点を大事にしてきた。「体験」では、試行錯誤を繰り返しながら学ぶことができるようにすること。「言葉」では、自分の思いを表現する言葉をもち、語り合う豊かな学びをめざすこと。「協働」では、つながり合い、認め合い、協力しあって活動することのよさを実感できるようにすることである。

★自らの問いを大切にし、解決に向けて探究的に学習を深める「生活・総合的な学習の時間(かがやきの時間)」を柱に、ESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度を学習の中で明確にし、ESDの質を高めることにチャレンジをした。また、取り組みはSDGsにもつながった。そして、全学年のかがやきの時間の活動が11番「住み続けるまちづくり」につながった。

○コロナ禍の行事活動の充実 コロナ禍で実施困難な行事や活動も多かった。しかし全職員で知恵を絞り、「できる方法」を考えた。校庭でキャンプファイヤーをしたり、オンラインを活用しながら運動会を実施したりと、コロナ禍であっても様々な方法で学びを繋げることができた。

○カタツムリたんけんたい(2年)5月に入ると、登校中に毎朝カタツムリを発見していた2年生の子どもたち。「学校をカタツムリでいっぱいにしたい。」というある子どもの願いから、教室での飼育活動がスタートした。カタツムリが喜んでくれるように、食べ物や虫かごの環境、さわり方を工夫しながらお世話を続けた。疑問に思ったことは、みんなで話し合って解決策を考えた。一人一虫かご準備して飼育を続けていくことで、最初はカタツムリに触れなかった児童も、進んで対象に関わっていく姿が見られるようになった。また、「私と同じで…」と、自分とカタツムリを重ね合わせてお世話をする児童が表れた。ふり返りでは、飼育活動を通して自分のよさを発見するだけでなく、助け合って飼育をしてきた友達のよさに目を向けたり、また、他の生き物も大切にしていきたいという思いをもったりすることができた。

○自然を大事に 永田台プロジェクト4-1(4年)ESDに関することに取り組みたいと考えていた本学級の児童だが、社会科で南区の緑地率が減っている実態を知り、自分達で自然を作りたいという思いをもち、この活動が始まった。昨年度自分たちが作った屋上ビオトープの分析をしたり、行政担当者や専門家に学校に自然を作ることが環境にとってどれだけ有益なのかを話してもらったりして、生き物のことを考えた自然作りを行っている。学校のカニ池整備・花壇整備・落ち葉プール造成・鳥の巣箱つくりに取り組んでおり、持続可能な自然環境にするために何をするのかじっくりと話合いながら活動を進めた。

○すごろくワールド~3世代を元気に仲良し大作戦~(6年)南区最大の高齢化率である地域の実態から、「心も体も頭も元気になって3世代が仲良くなれるすごろくを作りたい。」という願いの実現に向けて活動した。高齢者体験では、思うように動かない体の辛さによって心も暗くなってしまうことを実感し、いつも支えてくれている地域の方への感謝の気持ちを深めた。また、区主催の健康イベントに参加している人から「おしゃべりしながら運動することが楽しい。」という話を聞き、健康でいるためには人との繋がりが欠かせないことを学んだ。何度も交流会を開催し、3世代のふれあいを重ねることで、人との関わりで大切なことは「その人自身を知ること」だと気付き、人と繋がることの難しさや尊さを実感することができた。

来年度の活動計画

ユネスコスクールやESD推進校との連携

生活・総合の学習の中で、ユネスコスクールや横浜市のESD推進校とZOOMを使用した交流をすることで、同じ題材や思いで活動をしていることを実感したり、互いに刺激をしあい、学びをより深く豊かにしたい。

○教師の授業デザイン力の向上

授業を教科の枠にとらわれることなく、教科を横断しながらもESDの視点をもった授業を教師自身がデザインしていくことについて、研究をより深めていく。子どもの実態、地域の特性、そして教師の個性を大事にながら単元づくり、授業づくりを実施していきたい。

○SDGsの繋がりのあるカリキュラムの作成

今年度末に、SDGsと繋がりのある教科学習を精選し、価値づけることで、来年度のカリキュラムマネジメントに向けて、SDGsを意識した授業デザインができるようにしていく。

○子どもの変容を見とることを大切に

子どもの姿を研究協議会のど真ん中に捉えていくことを継続していく。子どもは、なぜ変容をしたのか。子どもの変容にはどのような背景やきっかけがあったのか。子どもの変容を見とるには、どのような教師の視点と手立てが大切なのか。日常の授業の中でも互いに授業を見合うことでその質を高めていきたい。