2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 人権

  • 生物多様性に関わる活動

6年生および児童会が中心となり、ホタルが生息できる環境の保全活動とホタル観察会実施に向けてのPR活動を実施した。外来生物アメリカザリガニの駆除や幼虫の上陸に備えた川岸の整備などを行ったり、ビデオ会議システムを活用して、東条地域のホタルに興味関心のある方々とホタル鑑賞に関する留意点などについて、情報提供や広報活動を行ったりした。6月17日に実施した今年度のホタル観察会では、東条地区で300匹あまりの個体数を確認できた。そして、これらの活動について、真田サミットin松代などにおいて発表した。

  • 減災・防災に関わる学習

9月10日(土)、全児童とその保護者を対象にした引き渡し訓練を実施した。1学期下校時近くに発生したゲリラ豪雨による混乱の反省を生かし、リアルタイムで保護者引き渡し状況を確認できるようなシステムを構築した上で取り組み、関係者一同で確実な避難や安全確保を学んだ。身近な所でも発生した気象災害、4年生は、令和元年10月13日の台風19号による、地域の水没状況を映像資料から学んだり、現在の減災・防災対策を調査したりした。自助・共助・公助の観点から、自身ができる対応について、マイタイムラインを作るなどし、家庭に持ち帰り保護者と共有し、災害に備えることを行った。

  • 人権に関わる活動

年2回、福祉教育の視点から外部講師を招き、共生について学習を深めている。コロナ下であり、思うような交流はできないが、福祉施設訪問活動も継続することができた。11月には、なかよし月間を設け、児童の発達段階に応じた人権尊重の心情を育むことを目的に様々な授業や活動を実施した。「自分も大切にでき、他の人も大切にできる子」に成長していくことを願い、身近な友達関係のあり方を考え合い実践した。児童会では、ポカポカ郵便、折鶴を用いた廊下歩行改善、児童会長自ら毎朝の挨拶による温かい学校づくり等を推進するなど、すすんで考え、できることを実践している。

来年度の活動計画

本校は、ホタルなどを通して学ぶ身近な暮らしのSDGsを活動テーマとして、各学年の発達段階に応じた、学習問題を設定し、主体的な活動を丁寧に紡ぎ、自分事として問題解決に取り組んでいく児童の育成をめざす。例えば、「手入れをしなければすぐに里山はだめになる」と述べ、国蝶オオムラサキの保全活動に取り組んでいる地域の方々から、その思いや活動の具体を学ぶことなどから、持続可能な自然環境の在り方について、具体的な行動がとれるような活動を計画していく。人・もの・こととの実体験を通した、関わりやふれあいを重視した活動の実施と、地域の専門機関との連携による評価などにより、活動内容の成果と課題が、児童自らにとっても明確になるようにしていく。児童個々の興味や関心を大切しながら、地域との関わりを深めることで、地域をよりよくしたいという思いの醸成につながった学習事例を今後も継続させていきたい。