2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校は、「はばたけ長久手の未来に 心育む伝統芸能と福祉交流」を活動テーマとして、ESDを自ら気付いて考える自発的な学びの場として捉え、ESDの実践を通して、自分と人とのつながりや過去から未来へのつながりに気付き、行動しようとする力を育てることを目標とした。

具体的には、伝統芸能の継承、福祉を柱に、①伝統芸能の継承や地域との交流に関わる活動、②福祉に関わる活動、③SDGsに関わる活動を行った。

① 伝統芸能の継承や地域との交流に関わる活動

地域に伝承される「ザイ踊り」の継承活動とその披露を行った。3年生では、6年目となり、毎年地域の外部講師を招いて「ざい踊り」を教えてもらっている。長久手の東部にある一定の地域に、明治の初め頃から伝わるもので、先祖の供養のために踊るものである。本来は女子の踊りであるが、男子も共に指導を受け、10時間の講習の中で踊りの習得を行う。同時に、継承するために全13番までの歌詞の意味を知り、11月の学習発表会では、創作劇を交え、保護者や地域の人たちの前で披露した。また、2・3年生では町探検を行い、施設、会社やお店等の人たちにインタビューするなど交流の場をもち、地域の様子を知った。

② 福祉に関わる活動

ユネスコ委員会、児童会役員およびJRCリーダーの有志により、福祉交流会を行った。校区内にある小規模特別養護老人ホームを訪問し、歌や簡単なゲームで交流した。今年度で8年目となり、参加希望者も年々増加している。訪問まで、休み時間を活用し、計画・準備・練習を行った。交流会では、各々の児童が高齢者の目を見ながら、ゆっくり大きな声で接し、その時間を一緒に楽しみたいという児童の優しさが見られた。訪問後は、どの児童も高齢者から労われ喜ばれたことに「自分自身も役に立てた」という喜びあふれる笑顔を見せていた。

③ SDGsに関わる活動

ユネスコ委員会では、SDGs【世界を変えるための17の目標】から「自分たちのできること、身近なところから変えていくこと」を目指し、【東小を変えるための12の目標】を作成した。そして、12の目標を達成するために委員会で話し合い、自分たちで気付いたことを考えて行動に移すことにした。目標達成するために、児童会や各委員会と協力し、様々な募金活動、福祉交流会、節水・節電運動、あいさつ運動、ごみ拾い・草取り、校舎内の歩行マナー運動など、学校がよりよくなるための企画を児童が考え、全校に呼び掛けていった。委員の児童が中心となって活動していくことで、責任をもって取り組むことができている。

来年度の活動計画

これまでの活動「伝統芸能の継承」「福祉」については、本校の目標として継続し、年度ごとにさらに改善できるように取り組んでいきたい。また、学校規模も年々大きくなっていく中で、児童がよりよい活動ができる工夫をしていく。

 今年度、【目標4「書き損じ葉書回収活動」】をして、カンボジアの子どもたちに寺子屋教育を受けられるように支援する活動に取り組んだことをきっかけにして、来年度は、現地で働く日本人とビデオ通話をしていきたい。また、SDGs【東小を変えるための12の目標】の取組を持続させ、世界へつなげていける活動をしていきたい。そのためにも、今年度も各専門分野の外部講師を招き、児童の住む世界の視野を少しずつ広げられるように取り組んでいく。