2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, エネルギー, 環境, 福祉, 減災・防災, 健康
本校は、「ちゅうぶだいすき」をテーマに、ESDの視点に立って、教材、教科、人、地域との「つながり」や「かかわり」を大切にした特色ある教育課程の編成を図っている。保護者や地域の人々に愛され、信頼される学校、地域とともに歩む学校づくりを教職員一体となって取り組む中、専門家や地元企業との連携、地域の科学的資産の活用により、教科学習で得た知識を身近な事象や現象、実際の生活場面と関連付けて、見方や考え方、感じ方を深めたいと考えた。中部の自然を愛し、中部の暮らしを守り育てながら、自身の見方や考え方、感じ方(価値観)の更新を繰り返し、「新たな自分を創る力」をもつ子供を育てたいと願い、研究を続けている。具体的には、地域環境学習を柱に、①生物との共生を考える学び②水環境を考える学び③食物の恵みを考える学び、④防災、減災を考える学び、⑤発信する学びを行った。
① 生物との共生を考える学び ~ミツバチってすごい!虫や草花と共に暮らす~
<3年、4年>ミツバチプロジェクト活動団体による出前授業や、地域のイチゴ農家の見学を通して、ミツバチの生態、菜の花やイチゴと私たちをつなぐミツバチの役割を学んだ。
<4年>ミツバチの受粉により実を結ぶ菜種。菜種油絞り体験授業や油脂工場見学を通して、菜の花と地域の暮らしの関わりを見つめ、昔は全盛だった菜の花畑を中部小に復活させたいという思いを高め、種をまき育て始めた。
<5年>ハチの巣のハニカム構造が科学技術に活用されていることを専門家から学び、ネイチャーテクノロジーが私たちの暮らしにもたらす恩恵へ新たな視点をもつ。
② 水環境を考える学び ~中部のお米は日本一!米作から水環境を考える~
<2年、5年>地域の米作り農家から田んぼを借り、米作りと収穫の体験をする。田や用水の生き物観察から、動植物の生命活動のつながりを学んだ。
<5年>田に引かれる用水から、矢作川下流域とその上流をたどった。川探検と里山の浄化作用実験を通して、川の姿と自然界の水循環を学んだ。企業支援による「ろ過と地球環境」の実験講義から、地域の水環境と自分が毎日使う水との関わりを考えた。
③ 食の恵みを考える学び ~ぐんぐん育て、中部のお芋!食物の恵みに感謝する~
<1年、6年>ジャガイモとサツマイモ栽培を体験し、収穫の喜びと地域の土で育つ食物の恵みに感謝の思いを抱いた。
<6年>栄養教諭の授業「ジャガイモはすてき」から、その栄養価や食材としての使い易さを知る。食物連鎖や光合成の学習から、食べ物や空気を通して生き物同士が関わっていることへの理解を深め、地球環境を支える植物の役割に気付く。
④ 防災、減災を考える学び ~守ろう 私たちの大切な命と暮らし!災害に備える~
<全学年>地震や津波に備え、保育園や中学校と連携して合同避難訓練を行った。上学年が下学年を連れて、中学校校舎の4階へ向かって避難する体験をした。
<PTA親子防災体験>親子で、非常食や簡易トイレの使用、救助や必要品製作を体験した。災害時の備えについて、家庭や地域と共に考えた。
<6年>専門家や地域講師から、さらに詳しく防災や減災について学び、学区のライフラインや備えについて、家族や友達と話し合い、今自分にできることを考え、実行した。
⑤ 発信する学び ~中部学区はすてきがいっぱい!学びを伝え、分かち合う~
<全学年>「ちゅうぶだいすきデー」を開催し、教科横断的に探究してきた学習について、地域の方や保護者に発表した。
来年度の活動計画
継続して、中部の自然を愛し、中部の暮らしを守り育てながら、自身の見方や考え方、感じ方(価値観)の更新を繰り返し、「新たな自分を創る力」をもつ子供を育てたい。具体的には、地域環境学習を柱に、①ちゅうぶの人とつながる(異学年交流、保育園との交流、老人クラブとの交流、)②ちゅうぶの伝統を引き継ぐ(菜の花畑復活、米作り、お祭り)③ちゅうぶの暮らしと命を守る(防災、減災に向けた新たな取り組み)④ちゅうぶの未来を考える(学びの暮らしへの活用)⑤発表・発信(ちゅうぶだいすきデーの開催)を行う。