2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等

 本校では、「地域歴史文化理解と異文化理解」を活動テーマとして、ESDを「地域や世界の人々が抱える問題や生き方を知り、自ら解決策を考え、自分ができることを積極的に行動に移すという3つの資質を身につける活動」と捉え、ESDの実践を通して未来に生きる想像力豊かな人間性の育成を目標とした。

① 天拝山登山(年間3回実施)

天拝山は標高258m、照葉樹林に覆われた自然豊かな地域の里山である。また、地域の歴史・文化に関わりの深い「菅原道真」公ゆかりの山である。定期的に継続実施することで、心身を鍛錬するとともに、地域の歴史文化と四季の自然の美しさに親しむことを目的としている。

② ユネスコスクール講演会

本校では、年間3回の講演会を実施している。国際理解、地域歴史文化理解、ユネスコ活動理解の3テーマで構成され、識者による校内講演会を開催することでユネスコスクール活動に対する生徒および職員の理解を深めることを目的としている。

③ 海外派遣研修

ホームステイ並びに現地の学校に通学をすることによって異文化を体験し、また日本文化の紹介を通して、国際理解教育の推進を図ることを目的として実施した。今年度はオーストラリアの西オーストラリア州パース近郊を研修地として、16日間の日程で研修を行った。

④ 地域歴史文化事業

古代から宰都として地域の歴史と文化の中心地であった太宰府周辺で、歴史や文化を体験的に学習し、アジアに開かれた国際色豊かな地域の特徴を理解することで、郷土を愛する心を養うことを目的として実施した。

⑤地域にある天拝小学校との交流事業

 合同挨拶運動、合同天拝山登山、サマースクール等

⑥服のチカラプロジェクトへの参加

ユニクロが主催している「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」への参加を通じて、「環境教育」および「国際理解教育」に資することを目的として実施した。ポスター制作および回収活動を行った。

⑦ユネスコ世界寺子屋運動への参加

 日本ユネスコ協会連盟の主催する「寺子屋リーフレット制作プロジェクト」への参加を通じて、「環境教育」および「国際理解教育」に資することを目的として実施した。寺子屋リーフレットの作成や校内寺子屋リーフレット・コンテストを実施した。

⑧ユネスコスクール全国大会 持続可能な開発のための教育(ESD)研究大会への参加

⑨海外修学旅行の実施

現地高校生との学校交流、ホームビジット体験、現地大学生との異文化交流、班別自主研修などを通して、協調性・協働性やコミュニケーション力を養うとともに、多様化・多極化が進む世界が抱える課題や地球人としての生き方を地球規模で考える機会とした。

⑩中国高校生との短期交流事業

中国の上海市より高校生28名が来校した。歓迎行事、生徒会やユネスコ委員との交流会、日本文化体験などを実施した。

来年度の活動計画

 本校では、これまでの取組を整理して本校の特色化を図るために、グランドデザインを作成し、教育活動の中心としてユネスコスクール活動を位置付け、育成したい資質能力の一つに「持続可能な開発に関する価値観」を掲げている。次年度は、生徒への意識付けを深化させるよう計画を行う。また、「総合的な探究の時間」を軸として地域歴史文化理解、異文化理解をさらに深めるよう、各活動内容の充実を図る。

さらに、17の持続可能な開発目標のうち、4つを重点目標とする。具体的には「4.質の高い教育をみんなに」、「16.平和と公正をすべての人に」については、服のチカラプロジェクトおよび、世界寺子屋運動への参加を通じての生徒の知見を広めることを目指す。「5.ジェンダー平等を実現しよう」については、男女共同参画社会に向けた意識の向上を目指していく。「11.住み続けられるまちづくりを」では、地域歴史文化教育事業の充実、地域社会との連携および協働を目指す。