2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費

本校は、文部科学省からスーパープロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定を令和元年度まで受け、「国際理解と社会貢献」をテーマとして活動してきた。令和2年度からは、そのSPHの取組を継承してESDを生徒個々人の成長を通じて地域社会へ貢献する教育活動と捉え、ESDの実践をとおしてコミュニケーション能力や主体的に社会へ貢献する態度の育成を目標に活動している。本年度はSDGsに関する授業や海外でSDGsの推進・実行に携わる人々からの話をオンラインで聞いた。また、生徒自身がそれらについてのリサーチを行い、その結果をまとめ、プレゼンテーションやレポート作成などを通じた発表活動を行った。
1 2学年『異文化理解』の授業において
異文化理解の授業において、SDGsの概要を学ぶ授業とともに、それぞれのゴールに焦点を当てたワークショップを計15回行った。「貧困をなくそう」の回では、貧困問題の解決に焦点を当てた映画を見たり、NGOが作成した教材を用いて開発教育ワークショップを行ったりした。「つくる責任・つかう責任」の回では、途上国で行われる労働搾取、人権問題、持続可能な製品の開発、消費者の意識改革などについて学び、生徒自身が感じたことや考えたことをグループで発表、まとめとしてレポート作成を行った。
2 3学年『英語探究』の授業において
教科書で学んだ内容をもとに、SDGsに関連して考えを深める授業を行った。例えばゴミ問題、エネルギー問題を扱った単元では環境・エネルギーに配慮した住宅を自分たちで調べ、イラスト化し、発表活動を行った。また、海外でクリーンエネルギーに携わる人からオンラインで話を聞いたり、自分たちでそのことについて調べ、ゲストの方に質問をしたりした。さらに、先住民族の差別、権利擁護に携わるカナダの方ともオンラインで話しを聞いた。その事前学習として、日本における先住民差別の歴史や植民地政策における同化政策についても個々にリサーチを行い、自らの考えを深め、グループで共有した。
3 カンボジア・オンライン・スタディ・ツアーへの参加
8月21日(土)に、日本ユネスコ協会連盟が主催する「カンボジア・オンライン・スタディ・ツアー」に英語部9名と2・3年生の有志4名が参加した。全国から多数の応募があった中で、北海道から唯一本校が選出され、他に選出された14校の生徒と共に、現地カンボジアの方々とZoomで交流した。日本ユネスコ協会は、1989年から「ユネスコ世界寺子屋運動」を行っており、本校の生徒もこの活動に賛同し、例年チャリティー運動を行っている。今回のスタディーツアーでは、世界各地にある寺子屋の中から、カンボジアにある寺子屋の様子と、学習者のご自宅を拝見させていただいた.
4 外務省高校講座
外務省職員の方から、海外の人々との信頼関係の醸成、発展途上国に対する開発援助について話を聞いた。その事前学習として、国際交流、開発援助について事前学習を行い、生徒がそれぞれトピックを決めて調べ学習をしたり、それをレポートにまとめて発表活動を行ったりした。講座では、自ら調べた内容をもとに、外務省職員の方に質問をし、実際の活動について詳しく話しを聞くことができた。

来年度の活動計画

来年度も引き続き、商業高校として、商業や異文化理解活動を取り入れた特色ある教育活動を、学校一丸となり実施していく予定である。具体的には、授業においてSDGsの学びを深め、様々な課題に関するリサーチを行い、発表活動を行うこと、そしてボランティア活動に授業や生徒会活動として参加・協力し、姉妹都市ポートランドの高校とも交流事業などを実施する予定である。今後も、ホールスクールアプローチとして、ボランティア活動を含むESD活動を展開する予定である。