2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費

スーパープロフェッショナル・ハイスクール(SPH)である本校では「国際理解と社会貢献」を活動テーマとして、ESDを生徒個々人の成長を通じて地域社会へ貢献する教育活動と捉え、ESDの実践を通してコミュニケーション能力を養い主体的に社会へ貢献する態度の育成を目標とした。協働学習やゲストとの交流を通じた実践的な教育活動、生徒会執行部での取組を通じ、①国際理解教育に係わる活動、②社会貢献に係わる教育活動を行なった。

  国際理解教育に係わる活動
本年度は、札幌市国際理解教育研究指定校及びUNESCOスクールSDGsアシストプロジェクト助成金を活用し、主に2学年及び3学年の国際コースに所属する生徒を対象に、海外の方や海外に住んだことのある方との交流や社会的課題に関する学習を行なった。国際協力機構(JICA)北海道を訪問し、青年海外協力隊OBの方から経験を伺い、日本のODAと草の根レベルでの国際協力活動について学んだ。また、JICAによる「世界が100人の村だったら」ワークショップに参加、ジンバブエの伝統楽器であるムビラ奏者やエチオピアからの留学生を招いて演奏会やコーヒーセレモニーを通し、異文化理解とコミュニケーション能力の育成に取り組んだ。

  社会貢献に係わる教育活動
フェアトレードの仕組みと商品に関する事前学習を通じ、自分たちが身近で社会貢献する意義や方法について学んだ後、学校祭でフェアトレード商品販売に取り組んだ。販売ボランティア活動中、保護者や地域の方と交流し、商品について説明する実践的な取り組みを実施した。収益は、夏休み中に代表生徒たちと北海道盲導犬協会を訪問し、施設見学の上寄付をさせていただいた。フェアトレードショップでのインターンシップに2名、「フェアトレードフェスタ2019inさっぽろ」に複数名の生徒が参加し、フェアトレードタウンである札幌の活動に貢献した。

上記のフェアトレード活動に参加した生徒たちから、全校生徒にも盲導犬の意義や盲導犬に関する知識を知ってほしいという自主的な働きかけがあり、学校祭における生徒会執行部の「啓北まんじゅう」収益を利用して、12年生対象の学年集会において、盲導犬協会職員と盲導犬に来校してもらい講話していただくという活動を取り入れた。参加した生徒や教職員からも大変好評な活動となり、授業での活動がホールスクールに広がる例となった。

来年度の活動計画

引き続き、商業高校として、商業や異文化理解活動を取り入れた、特色ある教育活動を、学校一丸となり実施していく予定である。具体的には、地域のお祭りやボランティア活動に授業や生徒会活動として参加・協力し、フェアトレード商品に関する学習と商品販売ボランティア活動、フェアトレードに関する地域に根付いた職業体験としてのインターンシップ、姉妹都市ポートランドの高校との国際交流などを実施する予定である。今後も、ホールスクールアプローチとして、ボランティア活動を含むESD活動を展開する予定である。