2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解

本校は、森本・八田・才田・大場小学校を統合し、昭和46年に現在の森本小学校として創設された。現在の学級数は21学級で、児童数は601名である。

校舎の近くには森下川や八田・三ヶ用水が流れており、多くの自然が残っている地域である。かつては、恵まれた自然を生かして、愛鳥モデル校に指定されていた。また、校区には広大な敷地の北部公園があり、学校行事や学習に利用するとともに地域の人々の憩いの場となっている。

平成25年度より、ユネスコスクールの認定を受け、福祉や伝統、環境、国際理解を主要テーマとして持続発展教育の実践に取り組んでいる。

  • 伝統文化にかかわる活動

3年生は,「森本の宝物について調べよう」をテーマに、郷土意識を育むことをねらいに学習を行ってきた。地域に古くから伝わる踊り「森本はいやさんかさ」についての学習をはじめ、地域に伝わる民話について学習した。その際、森本民謡保存会の方から実際に話を聞いたり、各家庭で取材をしたりした。最後は、調べたことを新聞にまとめ、発表した。森本にはさまざまな伝統文化があることに児童は興味をもって学び、自分達の住んでいる地域の良さや素晴らしさに気づくことができた。

  • 伝統工芸にかかわる活動

4年生は、石川県や金沢市の伝統工芸について調べる活動を行った。国語科の「伝統工芸のよさを伝えよう」の学習と関連させ、本や資料、インターネット等で調べ、リーフレットにまとめた。たくさんの伝統工芸があると知り驚くとともに、「家で正月のときに使っている」「祖父母の家にあった」「金箔貼りの体験をしたことがある」など、身近なところに伝統工芸があることに喜びを感じながら、意欲的に調べていた。

  • 環境にかかわる活動

5年生は,学校のまわりの自然環境や森下川の様子、森下川がつながる河北潟の水質を観察することで、森本の環境を詳しく調べよう、大切にしたいという意欲を持った。その後、地域の方々の協力を得て、大場地区の希少動植物を調べた。昔と今の変化を知ったり、生き物が環境の指標となっているということを学んだりすることができた。本校区には、絶滅危惧種であるハッタミミズがあり,それらを観察、飼育することを通して、森本の希少な動植物について深く知り、それらを守っていくために自分たちが率先して環境によい生活をしていかなければならないという思いをもち、今の自分たちができることを考えることができた。また、学習したことを自分たちの生活と関連づけ、学年で交流会を開いた。

  • 国際理解にかかわる活動

6年生は、金沢市と姉妹都市提携を結んでいる都市について調べ、調べたことをプログラミング(スクラッチ)を使ってまとめ、発表した。姉妹都市について調べる中で、世界にはさまざまな地域や文化があることに気づき、驚いていた。

3学期には、子どもの貧困と労働をテーマに、自分で課題を決めて調べ、パワーポイントで資料を作り発表する活動を行った。

来年度の活動計画

今年度の活動をもとにふり返り、来年度も金沢市立森本小学校学校教育課程の「総合的な学習の時間」のカリキュラムにSDGsの取り組みを踏まえ、ユネスコスクールの活動を位置づけて行う。3年生は「森本の宝物」、4年生は「身近な人の生き方に触れよう」、5年生は「森本の環境を守ろう」、6年生は「見つめよう 身近なきずな・世界とのきずな」の各テーマに取り組む。子どもが身近に感じている校区の学習から、金沢市、さらに世界へと視野が広がっていくように計画する。