2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費

本校は,平成31年4月に併設型中高一貫教育校として,広島県立三次中学校・高等学校に生まれ変わった。平成21年にユネスコスクールに加盟し,今年で11年目を迎える。今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため様々な活動が中止となったり,大幅な計画変更を余儀なくされたが,これまでの経緯も含め,本校のユネスコスクールとしての取組を紹介させていただく。

 

1 地域の伝統文化,文化伝承に係る活動

(1)第13回 三次中学校・高校全国短歌大会

アララギ派の歌人として近代短歌の礎を確立した偉大な歌人であり,本校卒業生でもある中村憲吉の功績を讃え,三次中学校・高校全国短歌大会を毎年実施している。全国の高校生の瑞々しい感性から紡がれる短歌を集め,優秀作品を表彰することを目的として始まり,第13回を迎えた。今年度も,中国地方をはじめ全国から約8,400首の応募があった。

(2)地域課題探究活動(総合的な探究の時間)1・2学年

「地域課題探究活動」は,課題発見・解決学習の一つとして行っている単元である。仲間と協働して三次市の課題を発見し,その解決を目指すことで,これからの社会で活躍するために必要な資質・能力(課題発見・解決能力,創造力,コミュニケーション能力)を育成する。

今年度は,大学や三次市役所,地元商工会と連携し,授業を実施してきた。1学年では,アンケート調査を軸に地域の現状について客観的な分析を行い,課題を解決するために,今自分たちが実行可能な「アクションプラン」を立案した。立案に際しては地元商工会や大学生から定期的な助言を受けつつ,ブラッシュアップを行った。2学年は,1年次に作成したプランを実行に移しており,現在はその途上である。

 

2 国際交流に係る活動

(1)台湾の高級中學との交流

平成22年度から台湾の國立新竹高級中學(姉妹校)及び國立台南女子高級中學と交流を行っており,修学旅行において両校を隔年で訪問してきた。今年度は12月に修学旅行で國立台南女子高級中學を訪問する予定であったが,新型コロナウイルス感染拡大防止のため残念ながら中止となった。

(2)海外インターンシップ研修の派遣及び受入れ

毎年5~10名程度の希望者が本校での事前研修を経て,海外でのホームステイや現地高等教育機関,企業での就労見学を含むインターンシップ活動に参加している。昨年度末には,米国ロサンゼルスのソーテル日本学院へ6名の生徒の派遣と,同米国ハービー校の短期留学受入れを予定していたが,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から残念ながら中止となった。

 

3 世界の諸問題に係る活動

国連関係者とのオンライン交流会

生徒の国際的な視野を広げ,進路・教科学習への意欲を高めるきっかけをつくることを目的に,国連関係者とのオンライン交流会を開催した。8月には国連世界食糧計画(WFP)元アジア地域局長 忍足 氏を講師に迎え,オンラインで生徒との交流会を行った。また,10月には地理Aの授業内において,国連パレスチナ難民救済事業機関職員 吉田 氏と,パレスチナ自治区(ガザ地区)出身のガイダ氏を講師に迎え,平和をテーマとしたオンライン交流を行った。いずれの交流会も,代表生徒が世界の食糧・紛争・貧困・教育等の諸問題について講師と交流し,国際協力の必要性について学ぶとともに,自らの住む日本や地域についても見直すきっかけとなった。

来年度の活動計画

1 地域の伝統文化,文化伝承に係る活動

(1)第14回 広島県立三次中学校・高等学校全国短歌大会

(2)地域課題探究活動(総合的な探究の時間)1~2学年

 

2 国際交流に係る活動

(1)台湾の高級中學との交流

5月  國立新竹高級中學の一日訪問受け入れ

7月  國立新竹高級中學の短期留学生受け入れ

12月  國立新竹高級中學訪問(修学旅行)

3月  國立新竹高級中學短期留学生派遣

(2)海外インターンシップ研修の派遣及び受入れ

6月  米国ソーテル日本学院 短期留学受け入れ

3月  米国ソーテル日本学院 インターンシップ研修派遣

(3)その他の取組

1月~ 英国オンライン留学

2月~ 米国生徒とのペンパル・プロジェクト