2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

継承と創造 世界遺産 宮島の自然・文化・歴史から学ぶ宮島学園

宮島学園は,持続可能な社会づくりに必要な能力・態度を身に付けるためにESDの視点に立って,宮島の自然環境や世界遺産,地域の文化財等に関する様々な課題に向き合い取組を進めている。宮島学園は,様々な地域の行事や体験活動に参加し,自然環境,伝統や文化を守り続ける方々の思いや願いに触れる機会を持っている。

「たのもさん」の取組

・7月6日「たのもさん」について学ぶ。・7月8日~17日「たのもせん」づくり

・7月27日~8月27日 「たのもせん」展示(etto宮島交流館)

・8月27日       「たのもさん」祭り

1 地域の方から「たのもさん」について学ぶ。

「たのもさん」とは,旧暦の8月1日(八朔の日)に昔農作物をつくることができなかった宮島の人々が,農作物を作ってくれている大野の方々への感謝の気持ちと五穀豊穣を願い,その思いを船(たのも船)に託し海に流したことが始まりとされています。今日では,昔の方々の思いを大切に受け継いでいきたいという思いものせて,家族で船をつくり流すようになったものです。

2 地域の方と一緒に「たのもさん」に「たのもせん」づくりを行う。

3 保護者の方に「たのもせん」の取組を広めるとともに地域の活性化を図る。

⑴ etto宮島交流館に展示する。

⑵ 保護者の方に「たのもせん」流しを依頼

⑶ 「たのもさん」祭り(神社の祈祷,「たのもせん」流し)に家族で参加する。

学園生が,「たのもさん」の祭りについて地域の方々の話を聞いたり「たのもせん」づくりを教えてもらったりすることにより,「たのもさん」に込められた感謝の気持ちに気付いた。学園生が家族にその思いや願いを伝え,家族で「たのもさん」に参加することで,本来の「たのもさん」の在り方に迫るとともに地域の活性化に役立てることもできてきた。地域の学校として,こうした活動を継続し,継承に努めていきたい。

宮島の歴史,伝統や文化の継承活動を通して,そこに込められた思いや願いに共感し,地域や家庭と共に持続可能な将来が実現できるよう,行動の変革を取り組んでいきたい。

来年度の活動計画

これまでESDの視点で取り組んできたことを,SDGsの視点によって,学習する目的をより明確にして,「生活科」,「総合的な学習の時間」を軸に,各教科等と関連を図り横断的な学習を展開していく。

世界遺産「宮島」の豊富な地域の資源や人材,環境を生かし,児童生徒の学習の充実を図っていく。また,「学ぶ」だけでなく,宮島の世界遺産,文化遺産,伝統,自然環境等をどのように守り,未来へ残していくか,多面的・総合的に考え,主体的に行動していくことをねらって,宮島が直面している課題を考える学習活動を段階的に位置づけながら,これまで以上に探究的な学びとなるようにしていきたい。

校内体制は,前期・中期・後期ブロックを基本として,校内研修は常に小・中学校合同で行いながら,9年間を見通して育てる視点を大事にしていく。