2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 持続可能な生産と消費

本校では、地域における「自然環境学習」に取り組んでいる。ESDを「地域の自然環境の理解と保全のための活動」と捉え、ESDの取組を通して、地域の自然環境を自分たちの手でいつまでも守り育てて行こうとする実践力の育成を目標としている。

各学年の発達段階に応じ、次のようなねらいをもって教育活動を展開している。

(1)身近な自然についての知識や理解を深める。

(2)郷土を愛する態度を育成する。

(3)自然環境を保全する態度を育成する。

(4)自然との多様な関わりに気付き、自然保護に関する価値観を形成する。

(5)自然や地域資源を活用する価値観を形成する。

具体的には、①「全校美化活動」、②「環境整備活動」を全校で取り組み、③「自然とのふれあい学習」、④「山の学習」を学年で取り組んでいる。

①全校美化活動(全学年、6月、学級活動)

全校児童が縦割り班に分かれ、地域の高等学校(昴学園高校)と連携して、自分たちが住む町のゴミ拾いを行い、自分たちが住んでいる地域を大切にする心を育てるとともに、自らの手で進んで自然を大事にする態度を育成する。

②環境整備活動(全学年、通年給食時)

学校給食で使用したあとの自分の食器を布でふく活動を通して、排泄浄化の取り組みについて理解し、河川保護の意識を高める。

③自然とのふれあい学習(1~3年生、5,6年生、4~9月、理科・総合的な学習の時間)

1,2年生、郷土を流れる「宮川」に出かけ、川の流れや生き物を観察することで、この地域特有の自然を知る。3年生は地元の伝統漁の「しゃくり」を体験し、自然とともに暮らす地域の人々の暮らしを考える。5年生は、宮川の源流を現地まで出かけていき宮川の自然を学習する。6年生は地域に生息する「モリアオガエル」の観察に生息地に入り、自然を守る大切さを学習する。これらの活動を通して、自然を大切にする態度を育成する。

④山の学習(4年生、5~2月、総合的な学習の時間)

地域に根ざした特色ある教育活動の1つである。「山の学習」と称して、学校林など地域の山に出かけての観察、間伐材の切り出しや加工、木材市場での販売までを体験的に学習する。この活動を年間通して行うことで、木の循環について理解を深める。さらに森林組合の方の話を聞き、地域の産業についての理解を深める。これらの学習で学んだことを学習発表会の場で発表し、情報発信の方法を学ぶ。

来年度の活動計画

・地域の方々と交流し、人々や地域のよさ、自然環境の大切さ等を学ぶことで郷土を愛する心情を育てると共に、自然環境をいつまでも大切にできる児童の育成を図る。

①環境整備活動1(全学年、6月、学級活動)
縦割り班に分かれ、地域の高等学校と連携して、自分たちが住む町のゴミ拾いを行い、自分たちが住んでいる地域を大切にする心を育てるとともに、自らの手で進んで自然を大事にする態度を育成する。

②環境整備活動2(全学年、通年給食時)
学校給食の食器を布でふく活動を通して、排泄浄化の取り組みについて理解し、実施する。

③身近な自然とのふれあい1(1~2年生、4~6月、生活科)
学校周辺にある川で生き物探しを行い、身近な生き物について興味・関心を持つ。

④身近な自然とのふれあい2(3年生、4~9月、理科・総合的な学習の時間)
川の流れや生き物を観察することで、この地域特有の自然を知る。また、それらの自然を大切にする態度を育成する。

⑤身近な自然とのふれあい3(1~3年生、4~7月、生活科・総合的な学習の時間)
子ども達が共同で地域の農作物を育て、育てた農作物を観察したり、調理して味わったりすることで、地域の農作物についての知識を深める。

⑥身近な自然とのふれあい4(1~2年生、6月、生活科)
地域に自生する植物を使い、昔から作られてきた郷土料を地域住民の方に教えてもらい、それを食すことで、自然の豊かさに感謝し、自然環境を保護する気持ちを育成する。

⑦自然循環機能の学習1(4年生、4~5月、社会科)
家庭から出るゴミについて調べ学習し、それらのゴミが集積される施設を見学する。また、ゴミの分別やリサイクルについての学習を深める。

⑧自然循環機能の学習2(4~5年生、6月、社会科)
水の学習として、4年生では、自分たちが普段口にする飲料水について学習し、浄水場を見学する。

⑨自然循環機能の学習3(4年生、総合的な学習の時間)
身近な森を観察し、森の特徴について学習するほか、間伐体験や木材市場の見学等を通して、森の手入れの仕方を学び、自然環境を保全する態度を育成する。