2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 福祉, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育

当校は、「金沢の魅力~人とのつながりを大切にして~」を活動テーマとして、ESDの実践を通して、課題解決を図り、自ら求める子、自ら思いやる子、自ら行動する子の育成をめざした。

具体的には、地域、福祉・人権、国際交流を柱に、①地域の伝統文化に係わる学習、②福祉に係わる学習、③国際交流に係わる学習を行った。

① 伝統文化に係わる活動

3年「金沢の和菓子文化について学ぼう」

金沢の和菓子消費量が日本一であることから、「なぜ日本一なのかな」という学習課題を持った。和菓子職人さんに質問したり、職人さんに教わりながら自分で実際に練り切りを作る体験をしたりと主体的に学んでいった。これらの体験を通して、子どもたちは、職人さんの巧みな技だけでなく、職人さんが季節感やお客さんを大切にしていること、日々創意工夫を重ねていること、金沢ではお茶文化とともに和菓子文化が愛され、伝承されてきたことに気付くことができた。

② 福祉に係わる学習

5年 「共に生きる ~やすらぎホーム~」

「やすらぎホーム」のお年寄りとふれ合う活動や模擬体験等を通して、相手の立場になって考える力や相手を思いやる心を育むことを目標に計画を立てた。また活動の中で、お年寄りの方との交流会を開催し、企画・運営に積極的に関わったり、仲間と協力して会を成功させようとしたりする経験も大切に考え活動を進めた。このことを通して子ども達は、お年寄りの笑顔に喜びを感じ、その関わりの楽しさを味わうと同時に、お年寄りそれぞれの様子にできることは何か、どのように対応したらよいか難しさを学んだ。そこでの学びが、今後の子ども達の人生の中で、相手のことを思いながら生きる力につながることを願っている。

③ 国際交流に係わる学習

オーストラリア国立大学の学生14名をお招きし、これまでの総合的な学習で学んだ金沢の伝統工芸や文化などから、金沢の魅力を英語で紹介した。わかりやすくする伝えるために実物や写真を提示したり、ジェスチャーを交え相手の表情を見て話したりと,学んだことを生かしてプレゼンテーションをし、自分たちの思いが伝わったことに達成感と喜びを感じ、これからも英語を学習し、もっと外国人と交流してみたいという思いを持っていた。今回の学習を通して、金沢には外国人にも魅力的な伝統文化や食文化、観光スポットが多いことに改めて気づき、金沢に誇りをもち、積極的にコミュニケーションをとっていきたいと思う心が強くなった。

来年度の活動計画

今年度同様、総合的な学習の時間を柱として「金沢の魅力~人とのつながりを大切にして~」を活動テーマとし、テーマに関わる講師を迎えて話を聞くこと、実際に体験することを取り入れ、主体的な課題解決を図り、自ら求める子、自ら思いやる子、自ら行動する子の育成をめざしていきたい。課題となっている学んだことや考えたことを発信する力について、全校や地域に向けて発信する機会をもうけ、発信する相手や目的を意識し、情報を収集する力、表現・発信する力をつけていきたい。