2018年度活動報告

本年度の活動内容

　当校は、「知・徳・体の調和のとれた心豊かな生徒の育成」を学校理念として、ＥＳＤの実践を通し、生徒達の持続可能な社会の担い手としての意識を育み、自ら考え、主体的に行動することができる力の育成を目標とした。
　具体的には、①金沢ふるさと学習、②防災学習、③生徒会を中心とする人とのつながりを深める活動を行った。
　① 金沢ふるさと学習
　本校では総合的な学習の時間を中心に「金沢学びタイム」を設定し、ふるさとについて理解を深め、地域の未来について考える学習を行っている。１年生は「金沢偉人調べ」「金沢の伝統文化・名所・旧跡調べ」を行い、地域に関する知識を深めた。２年生は「金沢自主プラン遠足」という自分たちで設定したルートで市内を巡るフィールドワークを行い、伝統文化の体験活動などを通じて、金沢の歴史・文化・伝統を体感する活動を行った。３年生は「国際交流活動」として、海外各国出身者との交流活動に取り組み、他の国の視点から見た金沢について知り、その未来のあり方を考える学習を行った。段階的に金沢に対する理解が深まり、生徒達はふるさとと自分との関わりについて深く考え、さらにはふるさとの未来に対する自分なりの考えを持つことができた。
② 防災学習
　本校は金沢市ベーシックカリキュラム実践推進事業における防災教育の研究指定校として、防災教育に取り組んでいる。各学年で行われる防災道徳や年間４回の全校避難訓練、校区小学校と合同で行われる避難訓練を通じ、生徒は災害時における行動を学び、自然環境に対する理解を深めている。さらに、文化祭の催事として地域の方の協力により起震車体験や煙中訓練等を実施し、また、修学旅行時には「人と未来防災センター」を訪問して震災学習を行った。生徒達は環境と人間との関わりや災害から身を守るための知識について知り、今後の生き方の参考にすることができた。
③ 生徒会を中心とする人とのつながりを深める活動
　本校では互いのつながりを深めることを様々な活動の中で大切にしている。生徒会を中心にした活動としては、「あいさつ運動」や、「ありがとうのメッセージ」といった活動がある。
　年間を通じて行う「あいさつ運動」では、生徒会執行部、委員会、各学年のリーダー会を中心に、多くの生徒が参加している。その中で生徒達は、あいさつは互いの気分を良くし、人とのつながりの基盤となるものだということを学んでいる。また、地域の方や来校者からあいさつのよさをほめられたことを教員が伝えることが、生徒の自信や誇りにつながっている様子が見られた。
　「ありがとうのメッセージ」では、日頃の感謝をメッセージカードの形で他人に伝える取り組みを行った。生徒達は、感謝の思いをもち、それを伝え合うことで、周囲とつながりあっていることをあらためて確認していた。そして、普段思っていることでも、言葉にして伝え合うことにより、感謝の思いがしっかりと意識できるようになることを学んだ。

来年度の活動計画

　金沢ふるさと学習として、１年生は「金沢偉人調べ」「金沢の伝統文化・名所・旧跡調べ」を、２年生は「金沢自主プラン遠足」を、３年生は「観能教室」「国際交流活動」を実施する。
　防災学習としては、避難訓練や小中合同の避難訓練、地域の防災訓練にスタッフとして参加する活動、防災学習、震災学習、文化祭での災害体験を実施する。
　他人とのつながりを深める活動としては、生徒会を中心に、「あいさつ運動」や「ありがとうのメッセージ」などの取り組みを企画・運営していく。