2018年度活動報告

本年度の活動内容

本校は、目指す児童像として「よく考える子」「思いやりのある子」「たくましい子」を掲げ、「よく考える子」「思いやりのある子」の育成にＥＳＤの活動を位置づけている。校区に世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産一つである「高山社跡」を有する本校では、総合的な学習の時間における「高山社学」を柱にＥＳＤの活動を行っていくこととしている。具体的には、３年生総合的な学習の時間における①身近な地域に関する学習、４年生総合の②「世界遺産高山社跡」に係わる活動、５年生総合の③地域の福祉に関する学習、６年生総合の④地域の歴史や伝統文化に関する学習を行った。
① 身近な地域に関する学習：「美九里地区について調べよう」

校区の自然、歴史的建造物、商店、公共施設などについて、現地調査「まちたんけん」を行い、調べ学習の結果を「美九里西小マップ」にまとめ、互いに発表し合い、調べたことを交流・分類することで、地域の特色に気づいた。

② 「世界遺産高山社跡」に係わる学習：『郷土の誇り　高山社』

高山社、富岡製糸場、地域の養蚕農家への見学や聞き取り調査、養蚕体験、高山社情報館と連携した授業を行い、児童一人一人が体験学習や現地調査をふまえ主体的に課題を追究し、新聞形式でまとめた。

③ 福祉に関する学習：総合「地域の人々とつながり支え合う社会」

　　福祉に関する体験活動（アイマスク体験、車椅子体験、高齢者体験など）を通　して気づいたことを、グループやクラスで意見交流をし、体の不自由な人や高齢者への理解を深め、福祉についての関心を高めた。聞き取り調査で、高齢者についての理解を深め、デイサービスでの交流会を行ったり、バリアフリーについて学び考えたことをまとめた作品を作成した。

④地域の歴史や伝統文化に関する学習：「地域の歴史や文化を知ろう」

　　地域の歴史や文化を体験や見学を中心に学び、地域の良さを再発見する学習を行う。例えば、「神田獅子舞保存会」に聞く会では、獅子舞を存続させるための努力について話を聞いたり、獅子舞を見せていただいたり、教えてもらったりした。

来年度の活動計画

平成３１年度も「高山社学」を柱として地域について学ぶ課題解決学習を行っていく。学年毎に「地域の特色」「高山社」「地域の福祉」「地域の歴史・伝統文化」とテーマを設けて、児童自らが課題を設定し、体験的な活動を通して主体的に課題追究の活動を行い、他者との意見交流の重ねる中で作品を製作していく学習過程を計画する。

そして、この学習を通して、児童の「体系的な思考力」「情報収集・分析能力」「コミュニケーション能力」を育成し、校区の自然や生活について、地域の人や物と関わり合いながら調べ、まとめ、発信する活動を通して、ふるさと「みくり」の良さを再発見させ、地域への愛着と地域を大切にする心を育むようにする。