2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 食育

本校における総合的な学習の時間及び生活科は、昨今の時流を鑑みて、コンテンツ・ベースから、コンピテンシー・ベースへと舵を切った。そのため、昨年度の学習内容をそのままおこなうのではなく、めざす子ども像を達成できるような、切り口や学習内容を教職員で考えていくことを、校内研修の場で確認した。本稿では、典型事例である4年生の実践を示す。なお、4年生の切り口と目指す子ども像は「人の営みを切り口に、自分のまちを大事に思う子ども」である。

1学期、平城宮跡のニュースや記事を紹介する機会を設けたが、子ども達の反応が薄いことが気になった。その原因は、子どもたちがに平城宮跡のことを「当たり前」の存在であると捉えていることが原因だとわかった。そこで、平城宮跡は「当たり前」ではなく、その対義語である「有難い」ものであることを気付かせるため、社会科において、平城宮跡再興に尽くした人物である棚田嘉十郎の思いを中心的に扱ったり、地域ボランティアの方から、平城宮跡にまつわる私的なエピソードを聞かせてもらったりすることを通して、平城宮跡は「有難い」ものであり、そして、自分のまちを大事に思う子どもを育てられるようにした。

来年度の活動計画

既述のように、本校はコンピテンシーをベースとした、以下の切り口と子ども像を系統的に定めている。
・1、2年「自分のまわりのものを切り口に、自分や自分のまわりに関心のもてる子ども」
・3年「文化の継承を切り口に、自分の生活が文化の継承とつながっていることを考えられる子ども」
・4年「インフラを切り口に、自分のまちを大事に思う子ども」
・5年「環境問題を切り口に、自分の生活を見直すことのできる子ども」
・6年「SDGsを切り口に、持続可能な社会に向けて、自分にできることは何かを考えられる子ども」
来年度も、上記の系統性を踏まえつつも、学習内容は各担任の創意工夫によって変更を加えながら、計画・実施・評価・改善していきたい。